【本】大人のための「性教育」(岡崎勝、宮台真司著) | お空と靴下と推しジャン

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【本】大人のための「性教育」(岡崎勝、宮台真司著)

 

宮台真司の性教育本ということだが、基本的な考え方は「経営リーダーのための社会システム論」で語っている内容だった。

その中で、より性愛よりの話があり、特にダイバーシティ観点の考え方が新鮮というか白眉というか、良いなと思った。

 

 

以下、気になったメモ。

 

人間の行動の基本は、「選択の主体性」=「能動性」ではなく、「非選択の自動性」=「中動性」

性交に必要なのは、相手の表情、体温、声、動き、震えに対して思わず自動的に反応する構え

 

「動機づけ」が「知識」より重要。

たとえ損をするリスクがあってもそれがしたいという思いが「動機づけ=価値観」

社会に適応すると性愛は劣化する。社会は言葉、法、損得が優位だが、性愛は言外、法外、損得外が優位だから。

親の現実の愛の目撃、愛の享楽の目撃が、愛に乗り出す動機づけになる。

 

思春期、性欲に目覚めた初期の頃は、多型倒錯的(性欲が多方向に向く)なので、自分の性的対象が絞り込まれていない時期。

そこから、しっくりくるのがストレートなのかバイセクシャルなのかなど徐々に見えてくる。

それも男女どちらかというデジタルなものではなく、グラデーションのあるアナログな区別。

自分はたまたまストレートだが、ゲイにもなりえた。たまたまレズビアンだかストレートにもなりえたという感覚。

 

ダイバーシティにもつながる。

幼少期から一緒になることで、自分はたまたま白人だが黒人にもなりえた。自分はクリスチャンだがムスリムにもなりえたという感覚。