鎌倉へ~夏目漱石『こころ』の舞台~ | 湘南雑筆堂~本と美味いもん日記~

湘南雑筆堂~本と美味いもん日記~

湘南(?)に暮らし30年近く経ちます。30年も住んでいると、いろんな発見をするもんです。 
 そんなちょっとした湘南の発見を自分の読んだ本に絡めて皆様にお伝えできればなと思います。
 

今年、海行った?ブログネタ:今年、海行った? 参加中


先日、『にほん風景物語』って番組を観ていたら、夏目漱石が愛した鎌倉ってことで、作家・島田雅彦氏(この方、名前だけ聞いたことあるのですが、お顔を拝見したことがございませんでした。ダンディーですね。男から見てもカッコいい。)が鎌倉の海へ足を運んでいるのをみて、自分も行きたくなってしまったので、またまた、行って参りました♪



こちらは、鎌倉材木座にあるアメーバ海の家。
鎌倉の海は夏目漱石の名作『こころ』の冒頭に描かれています。


~私が先生と知り合いになったのは鎌倉である~

夏目漱石の『こころ』書かれた一文です。


『こころ』は大正3年朝日新聞に連載されました。




小説として紹介のされ方としては、エゴイズムと倫理観の葛藤を描くなんて書かれていますが、捉え方によっては恋愛小説ともとれるかも?

物語は大きく三つに分かれています。私と先生が鎌倉で出会う「先生と私」。浮き世離れし、謎めいた先生に惹かれていく私。そんな中、私の実家から父危篤の連絡あり実家に戻る「両親と私」。家、親、自分の将来に直面、そして親の死。そこに先生からの手紙が私のもとに届く「先生と遺書」。遺書には先生の過去が綴られています。下宿先の娘を好きになる先生、予期せぬ形で親友が恋敵となる。親友を出し抜き、恋を実らすのですが…

『こころ』を読んだきっかけは、高校2年生の夏休みの宿題で読書感想文を書くためで、クラス全員が読まされました。漱石の作品を手にしたのはこの時が初めてでした。漱石の名前はあまりにも有名で『坊っちゃん』や『我輩は猫である』など作品名は聞いたことはあれど、実際に本を読んだことがありませんでした。大正の話だし、当時は流行ったもので、今読んでも面白くないだろうと、その程度の認識しかなかったのですが、いやぁ~、読み始めて、夏目漱石ってこんな面白い小説を書くんだと初めて知りました。

小説は苦手って人には漫画もありますよ♪




誰もが事の大小はあれ、人を出し抜いて目的を果たした経験があるのではないでしょうか?

人を出し抜いて目的を果たした結果、得るものと失うものがある。エゴイズムの醜さに向き合った時に、それをどう感じ、受け止めていくのか。犠牲を払っても、目的を果たすことの是非は個々の考えにより違う。犠牲を払わなければ目的は達せられないとする考え方もある。何を選択していくのが正解なのか、鎌倉の海を訪れ、そんなことをあらためて考えさせられました。




私が持っている『こころ』は角川のわたせせいぞうさんの表紙です。わたせせいぞうさんの絵、好きなんです。なので、この本お気に入りです。


鎌倉をブラブラしながらの文学散歩もわるくないですよ~♪


【Ameba COCO】サンゴ、シェル 海の素材を使ったアクセサリーがキュート

【Ameba COCO】サンゴ、シェル 海の素材を使ったアクセサリーがキュート