令和5年3月23日、小宮山博仁監修の『図解・眠れなくなるほど面白い数学の定理』という書籍を読破し | 松陰のブログ

松陰のブログ

ブログの説明を入力します。

令和5年3月23日、小宮山博仁監修の『図解・眠れなくなるほど面白い数学の定理』という書籍を読破した。

計算をする際、公式や定理を知っていれば早く計算ができると思い、小宮山博仁監修の『図解・眠れなくなるほど面白い数学の定理』という書籍を購入し、読破しました。内容は幾何学が多かったです。数学の雑学もたくさん掲載されており、数学界の理解をも深められ楽しめます。

数学を始める時に、概念や意味や手続きを、はっきりと決めておかなければなりません。数学の目指すところのひとつに、普遍性が要求されるからです。あるところで証明された定理は、地球の裏側はもちろん、他の星でも成り立たなければならないからです。そのためには、前提となる対象を正しく決めておく必要があります。その概念を決めることが「定義」です。「命題」は正しいか正しくないかが定まる文や式のことです。公理や定義によって証明された命題を定理と言います。特に重要なものは〇〇の定理として使います(例:ピタゴラスの定理)。あまり重要ではないことについても、時には定理と呼ぶこともあります。「定理」は「公理」や「定義」を基にして説明したり証明するので、数学を論理的に考える出発点であるともいえるでしょう(122頁参照)。

小宮山博仁監修の『図解・眠れなくなるほど面白い数学の定理』という書籍では、数学の定義を最初に行ったのはユークリッドで、著書『原論』の最初に、23の定義を掲げたと紹介しています(123頁参照)。以前、読破した吉田洋一・赤攝也共著の『数学序説』という書籍の中に『原論』における定義の話が記載されていました。「エウクレイデス(=ユークリッド)においては、パスカルのいう“公理”に相当するものが二組に分かれ、“公理(共通概念)”と“公準(要請)”とになっている。すなわちエウクレイデスは、それらを“一般に真なりと認められることがら”と“幾何学建設に際して特に前提として認められることが要請されることがら”とに二分し、それぞれを公理、公準と称えたのであった。しかし、後世、このような区別はなくなり、基礎となる命題は全て一律に公理と言われるようになった。“原論”は全部で十三章から組み立てられている。最初に、かの“定義”がやってくる。主なものを抜き出せば、次の通りである。1.点とは部分のないものである、2.線とは幅のない長さである、4.直線とはその上の点に対して一様に横たわるがごときものである、8.(平面上の)角とは、相交わり、かつ一直線にならない二つの線の間の傾きのことである、10.一つの直線に対して、他の直線が二つの相等しい角を作る時、その角を直角という。そして後の直線は前の直線に直角であるという、14.一つあるいは一つ以上の境界によって囲まれたものを図形という、15.円とは、その内部にある一定点から、そこへ至る距離が全て等しいような曲線によって囲まれた平面図形である、16.そして、この定点を円の中心という、23.平行線とは、双方にどれだけ延長しても、どの方向においても交わらない二直線のことである。“原論”の最初に挙げてある定義は全部で二十三箇条ある。上記は、そのうちの九個のみであるが、エウクレイデスのいう定義なるものの様子はこれで十分察し得ることと思う。なお、“原論”には、この二十三箇条の他にも、必要に応じ、時々、途中で定義が追加されることに注意しておくこと(吉田洋一・赤攝也共著『数学序説』 24頁参照)」。その後、非ユークリッド幾何学の発見により、公理は「自明の真理」から数学の理論の基本的前提と認識された。現代数学では、様々な「定理」を演繹していくための出発点となる性質を「公理」と呼ぶ(123頁参照)

小宮山博仁監修の『図解・眠れなくなるほど面白い数学の定理』という書籍で紹介されている定理などは、ピタゴラスの定理(10、12、48、86、88頁参照)、フェルマーの最終定理(10頁参照)、正弦定理(15、22頁参照)、余弦定理(15、23頁参照)、三角関数(21頁参照)、タレスの定理(26頁参照)、中線定理(29頁参照)、トレミーの定理(29、51頁参照)、ヒポクラテスの定理(29、52頁参照)、四色定理(32、34頁参照)、オイラーの多面体定理(37、42、90頁参照)、チェバの定理(49頁参照)、メネラウスの定理(50頁参照)、接弦定理(53頁参照)、円周角の定理(53、92頁参照)、三角形の重心の定理(54頁参照)、方べきの定理(55頁参照)、中点連結定理(56頁参照)、シムソンの定理(57頁参照)、二項定理(62頁参照)、フィボナッチ数列(64、66頁参照)、トリボナッチ数列(65頁参照)、黄金比(66頁参照)、剰余定理(68頁参照)、因数定理(68頁参照)、素数の基本定理(70頁参照)、ディリクレの素数定理(70頁参照)、三角形の五心の定理(72頁参照)、積分微分学の基本定理(74、110頁参照)、アルキメデスの取りつくし法(76頁参照)、ピックの定理(78頁参照)、アーベルの定理(80頁参照)、独立試行の定理(94、96頁参照)、シエラザードの数(98頁参照)、カヴァリエリの原理(104頁参照)、メビウスの帯(116頁参照)など、です。一部の定理に関しては、丁寧に証明を示しており、また、定理の活用の仕方を「生活に溶け込んでいる定理」や「数学の定理を使って問題解決」などの章で、ケーススタディを使用しながら親切に教えてくれています。素晴らしい書籍です。本書を読んで、問題を解くには、合同、相似に気づけるかがポイントになると感じました。加えて、独立試行に気づき、誤解しないようにしなければならないとも思いました。

この、小宮山博仁監修の『図解・眠れなくなるほど面白い数学の定理』という書籍において、アーベルの定理を紹介し、五次以上の一般の代数方程式には解法が存在しないことが証明されています(80頁参照)と記載されています。しかし、代数学の基本定理において、ガウスが「複素数の中では、複素数を係数にもつすべてのn次方程式(n>0)が解をもつ」ということを証明したのです(別冊ニュートン『虚数がよくわかる』 101頁参照)。つまり、複素数を使用すれば解けないn次方程式はないということです。どんなn次方程式でも、複素数の範囲で考えれば、必ず解をもつという画期的な概念です(別冊ニュートン『虚数がよくわかる』 84頁参照)。ちなみに虚数とは、2乗するとマイナスになる数で(別冊ニュートン 『虚数がよくわかる』44頁参照)、複素数とは、実数と虚数という複数の要素が足し合わされてできた数です(別冊ニュートン 『虚数がよくわかる』54頁参照)。故に、本書でも「解が存在しないということではなく、加減乗除や根号などを使った解法が存在しないということなのです(80頁参照)」と付記しています。アーベルの定理とガウスの定理は矛盾しないのか?大丈夫だ。アーベルは、「四則演算とベキ根という限られた道具だけでは解を書きあらわせない」と証明したのに対し、ガウスは「具体的にどうやってみつけたり書きあらわしたりするかはともかく、複素数の中に解が存在する」と証明したのだ(別冊ニュートン『虚数がよくわかる』 101頁参照)。

本書は、様々な定理が紹介されていて、また、その定理の活用方法まで記載されていて、非常に素晴らしい書籍でした。

最後に問題です。「ディオファントスは、その一生の1/6を少年として、1/12を青年として、その後一生の1/7を独身で過ごしました。結婚すると、5年後に子供が生まれ、その子は彼よりも4年早く、彼の寿命の1/2でこの世を去りました。さあ。彼は何歳まで生き続けたでしょうか?(108頁参照)」。この問題に興味を持ち、答えが知りたい方は、小宮山博仁監修の『図解・眠れなくなるほど面白い数学の定理』という書籍を購入して下さい。109頁に答えと解法が記載されています。