ご覧のとおり、アノマロカリスの腕になります。例のコレクターさんが年末と年度末にヤフオクにいくつか出品されていたのでご存知の方も多いと思いますが、オルドビス前期のモロッコ、Fezouata層からのもので、まだ市場への供給は非常に少ないようです。ebay で見たことはありますが、現在は見つかりません。4/23時点で部分化石ではありますが、フルディア科の櫛状の腕、ヘルメットのような頭部、ボディーが出ています。後者の2点は2千ドル程度でした。
アノマロカリスの腕といえば中国雲南省の澄江ものが一般的に入手できるものですが(それでも今後の取引は減るのでしょうし、結構高価です。)、それから4千万年後の標本ということになります。ちなみに、ドイツのブンデンバッハのシンダーハンネはそれから6千万年後。アノマロカリス類は1億年は生存していたわけで、合理性のあるボディプランと言えるのでしょうか。
モロッコのアノマロカリスといえば、ヘルメットのような頭部のフルディア科で、全長2メートルのエーギロカシスが有名ですが、この写真のようにそれとは違うアノマロカリスも出ており、非常に繁栄していたのでしょうかね。興味深い。
Fuzouataでは、軟体部が残存する良質のバージェス・タイプの化石が産出しますが、市場にマーレラの近縁種のフルカやカブトガニなどが出回り始めの頃よりは大分価格も落ち着いてきたと思います。例の出品者さんはモロッコのフルディアの頭部や、アノマロカリスのオーラルディスク、記憶ではおそらくフルディア科の巨大かつパーフェクトな標本を出品されてました(もちろん相当高額でしたが。)。
そのうちモロッコ・アノマロも出回るかもしれませんが、お家で、に飽き始めた方は、上に出てきたキーワードを検索されるとそれなりの暇つぶしになりますよ。
幼児には厳しいかもですが、小学生以上なら良いかも。
Anomalocaris.sp. Fezouata Fm. Ordovician, Morocco
出品者さん、ありがとうございました。