ジュニアテニス備忘録(その6)強い者が強くなる | 柵飯事2~shigaramimamagoto ~

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yahoo からの引越し組です。
古生物とジュニアテニスがほぼほぼネタの中心です。
たまにユーロロックや日常についても投稿してます。

1 テニスは実戦練習によるセンス向上が重要
 テニスの上達には,球出しも重要ではありますが,ライブボールでの練習,つまり,実戦練習が非常に重要になります、これは戦術を学ぶ意味もありますが,「タマ勘」を高める意味もあります、タマ勘とは,まさにセンスのことです、テニスボールは打球のスピード,左右,上下,スピン量,そしてコートのサーフェイスによって,プレーヤーのフットワーク,ヒッティング時の立ち位置,振出のタイミング,打点が全く違ってくる上に,単純なラリーをしていても,毎回,違うボールが飛んでくることから,それにアジャストする立ち位置や打ち方などが求められます、また,一見単純に見えるスイングでも,体の部位を複雑に動かしており(かつ,毎回微妙に違う打ち方をしていることから),本当の初心者を除けば素振りの反復練習はあまり意味がないと考えられます、
 センスを磨くことはできても,教えることは難しいですから,競技者として向上するには,こうした反復練習のみではだめで,一定の水準以上のレベルの者と打ち合う練習や,マッチ練習,ポイント練習が不可欠となります、特定のテニスクラブから有望なジュニアが出てくるのは,コーチングの良さに加えて,強豪選手が集まるために練習相手が豊富にいる環境であるからと言えます。
 その意味で、聞き及んだところですと、IMGは最近苦労しているようで、スペインに移籍するジュニアが出てきているとか。
2 強くなるために勝たなければいけない(?)
 ジュニアテニスの大会は,基本的にはトーナメント制で,負ければ終わり,勝てば次の試合ができるというシステムです、試合はメンタル面も含めて,最高の実践練習の場ともいえます、一つの大会で,勝ち方を習得し,あっという間に成長する選手もいます、ところが,1,2回戦で敗戦すればそこまで、たいした学びもなく帰宅となります、すなわち,勝てば勝つほど成長の機会が与えられ,負けが込むと成長の機会が奪われる、そして,強い選手はシード権を与えられて,されに勝ち進みやすくなっています、タイトルどおり,強い競技者ほどさらに飛躍する機会を与えられている,それがテニスの理不尽さでもあります、
 勝つためには強くなる,は当然のことですが,強くなるためには勝たなければならない,強いものがより強くなるということです、
3 テニスは競技は不平等
 さらに,強豪ジュニアとなれば,スポンサーがつき,テニス用具の無償又は廉価での提供,遠征費用の援助,クラブや私立高校の経済的負担の軽減などの特典もあり,競技に専念できる環境が早くから与えられており,これから力をつけようとしているジュニアとは,そもそも実力以上の差があるという面もあります、有望視されるジュニアとなるには,比較的早い段階で成果を出すことがものすごい有利な条件となっているのは,テニスのヒッティング技術が高度であり,ゴールデンエイジまでに基本ショットをこなせることが必要なこと,教えることはできない「勘」を磨くための機会を練習及び実践を通じて早くからたくさん得られやすいこと,様々な援助によって有利な競技環境を得やすいこと,などがあるからです、
4 早熟の問題
 本来,人の成長速度は個別に違うはずなのに,早くから芽が出た子供たちが有利であるのは非常に理不尽ですが,こうした早熟な子供たちのみに支援が集中した結果,ローティーン時がピークである子供や,途中で燃え尽きてしまう子供にコストを費やしてしまうテニス業界は,これは日本に限らず,世界レベルでもそうですが,もう少し考えていただきたい、
 
続く