はてさて、日本共産党がめでたく衆参両院で単独で安定多数を確保し、選挙で訴えた政権公約の実現作業を開始したとしよう。
いよいよトヨタ自動車が国営化されることになる。
え?国民の同意を得てから?って、生産手段の社会化って、政権公約じゃなかったの?
あの小泉内閣だって、郵政民営化の是非を国民に問うて、選挙で大勝し、郵政民営化法案を成立させ、実行したじゃん。
日本共産党も単独で安定多数を得たんだから、国民の支持を得たんだから、堂々と「本来国民の持ち物である生産手段を不当に独占し、労働者を搾取して暴利を貪って来た悪徳大企業トヨタ自動車を国営化する法案」を国会に提出して、法案を成立させ、実行に移して行けば良いだけですよね?
ところが、日本共産党は悪びれもせずこう言う。「生産手段の社会化に向けた青写真はまだありません」。
ガクッ。(笑)おいおい、マジですか、それって。
生産手段の社会化を言う以上、精緻なプログラムと実現に向けてのシナリオ、そして工程表の作成が必要ですよね。
言い換えれば、本気ならば、豊富な量のデータ収集と分析の上にプログラムやシナリオ、工程表と言った類いの「青写真」を原案なりとも作っているはずですよね?
そう言ったものを全く作っていない、手をつけていないにも関わらず、生産手段の社会化などと、無責任にもよく言えたもんですね。
こういう点からしても、実は日本共産党の存在意義は、資本主義の抱える矛盾の指摘や、自民党の大企業べったりアメリカべったりの政治を非難することにだけあるのであって、
自ら安定多数を得て日本経済や社会を大改革するなんて、本気で考えていないんじゃないか?と疑ってしまうわけです。
「国民の理解と同意を得ながら徐々に」なんて遠慮することないですよ。堂々と実行しなさい。選挙で大勝したんだから。国民はあなた方に日本の未来を託したんです。
自らの能力不足を国民をダシにして誤魔化すのはやめて欲しい。