H29少子化白書を読む2 第1部 第1章 少子化をめぐる現状 | 少子化対策を考えるブログ

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勉強しながら対策案を考えます。

今日は第1章で、主に現状分析と予測です。データは主に2015年の結果が使われています。

 

1 出生数、出生率の推移

 

・2015年は出生数・合計特殊出生率とも前年を上回りました(2016年はまた下がりましたが、白書の執筆時は数字が出ていなかったと思われます)。

 

・女性の年齢別出生率というデータが出ています。1975年には女性の出産は25歳がピークだったのに対し、2015年には30歳がピークで、晩産化の傾向が明らかです。

 

・人口の将来予測が出してあります。合計特出生率がちょっと上がったおかげで人口減少の速度が緩和した、と言っていますが、国立社会保障・人口問題研究所の予測はかなり楽観的なので信じてはいけません。

 

2 婚姻・出産の状況

 

・婚姻数・婚姻率とも2015年は過去最低です。

 

・生涯未婚率の経過と予測が示されています。生涯未婚率は男性23.4%、女性14.1%です。2020年以降の未婚率の予測では頭打ちになり、男性が約30%、女性が約20%となると予測しています。どういう仮定をおくと頭打ちになるんですかね?

 

・平均初婚年齢、出生順位別の母親の平均年齢とも上昇傾向にあり、晩婚化・晩産化の傾向が明らかです。

 

・完結出生児数(夫婦の子供数)が1.94と過去最低となりました。

 

3 結婚をめぐる意識など

 

・未婚者のうち「いずれ結婚する」と答えた人の割合は、2015年でも80%後半と高いですが、ちょっとずつ低下する傾向にあります。

 

・独身でいる理由は、男女とも「適当な相手にめぐりあわない」「まだ必要性を感じない」「自由さ気楽さを失いたくない」が上位です。

 

・男性の有配偶者率は、職業の影響を強く受けます。正社員は高いですが、非正規は低い傾向にあります。

 

4 出産・子育てをめぐる意識等

 

・夫婦の理想子供数は2.32人、予定子供数は2.01人、現存子供数は1.68人です。

 

・理想の子供数をもたない理由は、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」がダントツでトップ、妻が高齢になると「高年齢で産むのはいやだから」「欲しいけれどもできないから」が多くなります。

 

・出産後に就業を継続する女性が増えています。

 

・夫の休日の家事・育児時間が長い家庭ほど第2子の出生が多くなります。第 14 回 21 世紀成年者縦断調査の結果です。また、日本の数値が、出生率が高い他国に比べ短いことを指摘しています。

 

・他国との合計特殊出生率を比較しています。高い国として宇ランス、イギリス、アメリカ、スウェーデンが、低い国としてドイツ、イタリア、日本が挙げられています。

 

今回初めて見たものは、女性の年齢別出生率と未婚率の将来予測かな、と思います。未婚率の将来予測は、何の根拠があって頭打ちのグラフになっているのかが気になります。単に予測が甘いだけだと思うのですけど。

 

 


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