本書は、ボク(著者)から、世の女性たちに「くやしい」思いを込めて書いたラブレターである。なにがくやしいのかというと、ボクが男であることだ。かといって、ボクは自分が女になりたいと願う性同一性障害者ではない。純粋に男で、やっぱり「女が大好き」な助平野郎である。
じゃあ、くやしいのはなぜかというと、この二十一世紀――精神の時代の主役になれないということだ。それはボクだけではなく、世の男性すべてにいえる。だから本書は、ある意味、男性に対しては警告の書でもある。
ゆえに、本書の内容を理解した者だけが、今世紀において幸福な成功者となれるだろう。
有名な未来学者であるアルビン・トフラー博士が、その著書『パワーシフト(フジテレビ出版刊)』で、実質的な社会のパワー(権力)の推移を述べている。もっとも原始的なパワーが「暴力」で、これは現代社会においては軍事力(武力)となる。つづいて経済社会を支配する「経済力(財力)」に移行した。そして二○世紀後半~世紀を超えるパワーが「知識力」であると博士はいう。
……中略……
ところがである。博士は、『未来の衝撃』や『第三の波』などで社会に大きな影響を与えてきたんだけど『パワーシフト』ででもまだ、知識を有機的な存在に変化させ「知恵」とする方法については、残念ながら明かしていない。
きっと、それは――当時がまだ二○世紀だったからかも知れない。でも、二十一世紀の現在、そろそろ、秘密を明かしてもいいのじゃないかなあ……とボクは思う。つまり、つぎのパワーシフトが来訪してきているのだ。
しかしながら「それ」があまりに突飛な印象を受ける内容なため、だれもが躊躇してきているんだろう。世にいう知識人には「それ」をいってしまうと、いろいろと差し障りがあったり、社会的地位を危うくする立場のひとが多い。
だったら、ボクがいっちゃえ! ということで、本書を書くことにした。
詳細は本書内で徐々に明らかにしていくが、「それ」とは「魔法」「魔力」のことである。ただし、これまでのような「ランプをこすると妖精が現れて願いを叶えてくれる」みたいなおとぎ話ではなく、科学の法則として機能する魔法だ。
だから、それは「霊力」といってもいい。物質社会の二○世紀から、精神の時代である二十一世紀にパラダイム(地平)そのもののが変わってしまったのであるから、そこでのパワーの中心軸が変わるのはあたりまえといえよう。
……大幅に中略……
そのためには第四のパワー「霊力」が必須だ。霊力を高め、発揮した者だけが、未来を創ることができるのだ。それは女性が本源的に持っている力である。だから「聖魔女待望」なのだよ。本書は、女性が自分の内なるパワーに目覚めて、ひとがひととして、ひとらしく生きれる社会づくりを担う女性のために書いた。
ボクは男性陣から「裏切り者」のそしりを受けても、あなたたちに協力する。また、ボクといっしょに裏切り者になってくれる男性仲間も大歓迎だ。
さあ早く、魔女たちよ、目覚めてくれ。まだ時間があるうちに……
――――――――――――――――――――――――――――――
上記はボクの著書『聖魔女待望論(ごめんなさい――現在、頒布は携帯読書とボクからのpdfのみ。出版希望はご連絡乞う)』の「はじめに」からの抜粋である。
また『聖魔女待望論』本文、第四章の冒頭にも――
――――――――――――――――――――――――――――――
本書は、世の女性に宛てたボクからのラブレターであると「はじめに」で書いた。ラブレターという限りは、当然ながら、下ごころがしたためられている。ボクの思惑があるのだ。つまり、あなたをモノにして、しっかり魔女にしてしまおうという魂胆だ。
また、同じく「はじめに」の最後に、男性でありながらも、ボクといっしょに男性社会を裏切ってくれる仲間の勧誘もした。パルメザン……いや、それはチーズか(笑)。パルチザンへの誘いだ。こちらも、それなりの算段がある。
かといって、男性社会に訣別し、女性社会をつくったら、どんな風になるのか? が分からないと、おいそれと誘いには乗れないだろう。つまり、ラブレターの一行目にいきなり「恋人になってください」じゃあ、引いてしまう。
やはり、段階として「ボクの誘いに乗って、あなたが聖魔女になったら、こんなに素晴らしくなりますよ」「パルチザンに身を投じて、女性支援に回ったら、こんな素敵がありまっせ」がないと、その気にはならないだろう。
ところが困ったことに原始時代はいざ知らず、人類の歴史上で女性社会が実現したことはない。前章で権力者について書いたように、ずっと男性社会といっていい。だれだったかは忘れたけど、エライ学者が「人類の歴史は、階級闘争の歴史である」といったとか。いい得て妙で、まさしく男性社会の歴史がつづいていたことを指している。
でもね。そんな階級闘争をつづけていて、こんな救いのない社会になっているのなら、やめりゃあいいのに、なかなかそれができない。いやあ、習慣というのは怖ろしい。でも、その習慣をつづけているとマズイことはサルでも分かる。
どうしてサルでも分かることを「分かっちゃいるけど、やめられない」のかというと、それは「恐怖」に支配されているからだ。いまやってることを変えてしまうと、なんか――とんでもないことになりそうな気がするわけよ。未知に対する怖れだ。
ところが、未来なんて、あなたが神さまでもない限り、分かりっこない。そいでもって、ダメだと知りながらも「いまと同じことをしていれば、明日も大差ないだろう」という手っ取り早い安心に逃げ込む。それが累積して、ホントに安心して子どももつくれない社会になってしまってる。累積赤字だ。
赤字の帳簿を直視できないから眼をそむける。眼はそむけてるけど、こころは赤字であることをしっかり識ってる。どうしたらいいか分からない。そうすると、とりあえず「自分の子どもだけは不幸にしたくないから」と女性は子どもを産まない。男性も産ませることができない。世界は――もちろん、この国も破綻に向かって驀進中だ。
……中略……
だったら、黒字転換すればいい。そらあ、いきなりはムリかも知れない。ある程度の段階は踏まないといけないだろう。ところが、このことを野郎どもができないことは、これまたサルでも分かる。だって、数千年の「階級闘争の歴史」で、いちども黒字にできなかったんだぜ。できるわけないっしょ。
えっ、どうしてするかって? もう、魔法を使うしかないんじゃないの――そのとおり、女性のあなたが魔女になって、魔法を使いまくるわけよ! これしかない。
かといって、魔法を使ったら、どんな風になるかがイメージできないと怖いよね。だからミチターなんだよ。あなたがミチターを描くことで、すべてははじまる。
はあ、まだ怖いって? はい、はい。未知に対する怖れだね。じゃあ、既知にすれば、魔女になってくれるう? う~ん、じゃあ、完全に既知にはできないけど、素敵なヒントを述べようか。あなたが「エイヤーッ」と魔女に変身する気分になってくれるように。
ただ、右記でも述べたように、いままで完全な女性社会は達成されたことがない。でも、地域によっては素敵な女性社会を持った歴史がある。プチ女性社会だ。プチ「聖魔女の国」である。もちろん、そのままあてはめるってわけにはいかないけど、きっと、あなたにインスパイアを与えてくれると思う。
……後略……
――――――――――――――――――――――――――――――
……と、くり返し書き、女性が「霊力」を発揮して素敵な「聖魔女」となって女性社会をつくることへの重要性を示唆した。
でもって『聖魔女待望論』と同じようなプロセスだと能がないので、このシリーズでは著書『聖なる魔女の微笑み ―恋の魔法で人生も仕事も成功させる23のステップ―(東方出版刊)』や月刊『企業診断』の連載コラム「女性の霊力が企業を救う」なんかからも関係するところを援用して、もっと核心部分からダイジェストで、お話ししようと思う。