第90回アカデミー賞ノミネーション予想 最終予想 | owl's view

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現地時間1月23日に第90回アカデミー賞のノミネートが発表される。なので今回も予想したいと思う。多少の希望の作品・俳優もあるかもしれないが、前哨戦やBUZZの結果から妥当な物が多いと思う。主要6部門+アニメーション映画賞の7つが対象。
参考サイト:OSCAR PLANET様



作品賞 7作品
君の名前で僕を呼んで(Call Me by Your Name)
ダンケルク(Dunkirt)
ゲット・アウト(Get Out)
レディ・バード(Lady Bird)
シェイプ・オブ・ウォーター(The Shape of Water)
スリー・ビルボード(Three Billboards Outside Ebbing, Missouri)
ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(The Post)

5~10作品候補という流動制になってしばらく経つが、8~9作品が多く今回もそれ並と思われる。今回の中では「君の名前~」「シェイプ~」「ダンケルク」「スリー~」の4作品は確実に候補になると思われる。どの作品も受賞を狙える位置に付けており、前哨戦の差を縮める事は可能だと思われる。
前4作品を差し置いて前哨戦を快勝した「ゲット・アウト」も候補入りは間違いないと思う。コメディ映画、かつ公開時期も夏頃と凡そアカデミー賞にそぐわない傾向であるが、ここまで評価されているのであればノミネートされないのはむしろ何かしらの裏があるとしか思われかねない。受賞もありえるかもしれない。
「レディ・バード」「ペンタゴン~」の2作品は実は候補ラインぎりぎりなのかもしれない。前者は評価は高いが小品、後者も評価が高く受賞ポテンシャルも持っているが如何にも受賞狙いの作品が少しばかりネックになるかもしれない。前哨戦から考えて候補から外れる事はないと思われるが。
急浮上するとすれば「ブレードランナー2049」「Phantom Thread」「Wonder」辺りだろうか。「Phantom Thread」は主演男優賞に票が集まる可能性が高い、「ブレードランナー」は技術組合員の票の動き次第、「Wonder」はフィールグッドムービー枠として2017年の「Hidden Figures」、とサプライズノミネートの可能性は残しておく。いずれも前哨戦は苦戦している為ノミネートは難しいかもしれない。一応「The Frorida Project」も可能性が高いが小品過ぎるのが難点なので入れていない。



監督賞
グレタ・ガーウィグ(レディ・バード)
マーティン・マクドナー(スリー・ビルボード)
クリストファー・ノーラン(ダンケルク)
ギレルモ・デル・トロ(シェイプ・オブ・ウォーター)
ジョーダン・ピール(ゲット・アウト)

前哨戦を快走したノーラン、デル・トロの二人に関しては候補までは問題ないだろう。残る3枠の争いが熾烈である。単純に考えれば重要3賞コンプリートのマーティン・マクドナーが候補入りするはずで、DGAを信じるならガーウィグとピールが順当に来るはず…。はずなのだがルカ・グァダニーノ、スティーヴン・スピルバーグ辺りの動きが読めない。スピルバーグは作品BUZZが消えかかっているため候補入りしない方が強いが、グァダニーノは作品内容が内容なので候補入りは有り得る。その場合誰が脱落するかとなると、現時点(1/17日現在)だと実はノーランになってしまうかもしれない。GG賞時もそうだがBUZZが全くなく、監督賞候補落ちも現実味を帯びている。ガーウィグが落ちる可能性も0ではないが、今年度は女性が強い。候補落ちはないと思われる。



主演男優賞
ダニエル・カルーヤ(ゲット・アウト)
ジェームズ・フランコ(The Disaster Artist)
ダニエル・デイ=ルイス(Phantom Thread)
ゲイリー・オールドマン(ウィストン・チャーチル)
ティモシー・シャラメ(君の名前で僕を呼んで)

重要3賞(SAG、GGA、BFCA)全てにノミネートされているとアカデミー賞でもノミネートされる場合が極めて高い。今年度の場合はオールドマン、シャラメ、フランコ、カルーヤの4人。この内オールドマンとシャラメは前哨戦や受賞可能性を見てまず候補入りは問題ない。フランコもほぼ手中に収めていると思われ、残る2枠が難しい所。カルーヤの弱点はやはり作品の傾向だと思われ、それを受け付けない会員がいた場合は即座に別の俳優が入ってくる。
今回SAGの5枠目に入ったのはデンゼル・ワシントンで俳優人気が高い。しかしながらそのまますんなりノミネートされるとまではいかないだろう。他の候補で有力なのはトム・ハンクスとデイ=ルイスの二人。特にルイスは今作で俳優引退を表明しており、これが最後のアカデミー賞だと思われる。既に3つ持っているとはいえ候補入りは狙える位置に付けてる。作品BUZZも急上昇しており勢いは健在。
ワシントン、カルーヤ、ハンクス、ルイス4人の争いになるだろうが、カルーヤとルイスの優位は未だに健在と見ていいだろう。



主演女優賞
サリー・ホーキンス(シェイプ・オブ・ウォーター)
フランシス・マクド―マンド(スリー・ビルボード)
マーゴット・ロビー(I, Tonya)
シアーシャ・ローナン(Lady Bird)
メリル・ストリープ(ペンタゴン・ペーパーズ)

前哨戦快勝ホーキンス、それを追うマクド―マンドの候補入りは問題ない。そして重要3賞ノミネートされたロビーとローナンもおそらく安全圏内だと思われる。実質残り1枠を争う戦いで、これがまた予想を面白くしている。ノミネート候補はジュディ・デンチ、ジェシカ・チャスティン、メリル・ストリープの3強と見られる。
この中でSAG、GGAノミネートがデンチ、GGA,BFCAノミネートがストリープとチャスティンである。デンチの優位に見えるが作品評価が芳しくなく賞レースからはほぼ脱落している。チャシティンやストリープも作品評価は高いが今一つ決定打に欠けている感が否めない。こう言う時、この部門(もしくは助演)にストリープが入ってると「困った時にはストリープに入れる」空気が多少なり働いてくると思われる。既に20回のノミネート、3度の受賞を誇る大女優だがノミネート回数がどのくらいになるのか、そして4度目の受賞はいつになるのか…。そのような空気も無きにしも非ずだろう。今回主演女優賞は少々不作気味なのでストリープが最後の席に座っても何ら不思議ではないだろう。
急浮上するとすればヴィッキー・クリープス(Phantom Thread)になる。無名女優の事だが作品BUZZが急上昇している今、突然の候補入りは有り得る。その場合ストリープと入れ替わりになるか、もしくはロビーやローランが憂き目を見るか…。



助演男優賞
ウィレム・デフォー(The Florida Project)
ウッディ・ハレルソン(スリー・ビルボード)
アーミー・ハマー(君の名前で僕を呼んで)
リチャード・ジェンキンス(シェイプ・オブ・ウォーター)
サム・ロックウェル(スリー・ビルボード)

前哨戦を快走したデフォーとロックウェル二人の候補入りは間違いないのだが、残る3枠が今一つ盛り上がりに欠ける。重要3賞コンプリートノミネートがジェンキンスのみであり、彼を含めた3枠までは予想しやすい。残る2枠をハマー、ハレルソン、クリストファー・プラマー、スティーヴ・カレル、マイケル・スタルバーグらが争う形になるが…。SAGノミネートがハレルソンとカレルで二人が優位に立っているとは思うが後者は作品BUZZを考えると難しい所が多少なりある。「スリー~」「君の名前で僕を呼んで」の2作品から2人の俳優がノミネートされる可能性が高く、どっちに転ぶか直前まで分からないのが現状でもある。



助演女優賞 
メアリー・J・ブライジ(マッドバウンド)
ホン・チャウ(ダウンサイズ)
アリソン・ジャニー(I, Tonya)
ローリー・メトカーフ(レディ・バード)
オクタヴィア・スペンサー(シェイプ・オブ・ウォーター)

前哨戦の結果を見る限り、ジャニー、メトカーフの二人は確定。重要賞からしてブライジとチャウも大丈夫と思われるがチャウに関しては作品BUZZから少し不安要素がある。残り1枠をホリー・ハンター、スペンサー、ティファニー・ハディッシュが狙うが、知名度などを考慮するとスペンサーが優位と見る。主演プッシュのクリープスがこの部門で急浮上する可能性もなくはない…。



アニメーション映画賞
The Breadwinner
リメンバー・ミー(Coco)
ゴッホ 最期の手紙
劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール
怪盗グルーのミニオン大脱走

今年度のアニメーション映画賞は不作であり、既に「リメンバー・ミー」の受賞が9割8分ほど確定している。他の候補作はノミネートされる事自体を喜ぶべき、と言う今年度一番受賞予想がしやすく、ノミネート予想がしづらい部門。「リメンバー・ミー」の他「The Breadwinner」と「ゴッホ~」の3作品は確定と見るが残り2枠は難しすぎる。なので残り2作品はむしろ願望。SAOに関しては確実に有り得ないはずだけど、ハリウッドでドラマ版を製作中のはずなので可能性は0ではないはず…。