学生の頃、8月31日といえば夏休みの宿題と格闘する日と決まっておりましたが(ワタシだけ?)、
今年の8月31日は、千葉県の昇格考試実施日でした
我孫子道院からは、高校生のN拳士が
准拳士初段を受験
実技学科ともに文句なしの内容で合格
(学科は優秀者として名前を呼ばれました)
晴れて、黒帯の仲間入りを果たすことができました~
武道に入門したからには、いずれ黒帯を締めてみたい、と多くの人が思うことでしょう
では一体、どれくらい稽古を積むと黒帯に手が届くのか?
今回のN君の場合、2021年の5月に入門したので、
およそ4年間でした
ただし、N君は途中、高校受験のため、半年ほど稽古を休んでいたので、実質3年半ぐらいとなります
我孫子道院は、月曜、金曜、土曜の週3回が修練日
2024年は年間で150日の稽古がありました
そして、少林寺拳法(一般部)では
白帯→6級→5級→4級→3級→2級→1級→准拳士初段と
飛び級なしで進むことになっていて(6~4級が緑帯、3~1級が茶帯)、これまでの実績から見ると、およそ50日ほどの稽古で昇級するのが目安です
したがって、週3回の稽古日のうち、平均参座回数が週2回の拳士は、半年に1度のペースで昇級し、入門から初段になるまで、3年半ほどかかる計算になります
もちろん、稽古への熱意、多少の資質の差はありますが、
稽古日数にしておよそ、350日
正味1年、決して高いハードルではないと思うのですが、いかがでしょう?
なお、黒帯(初段)は
「とる」ものでも
「なる」ものでもなく、
允可されるものであり、
いただくものです!
N君の黒帯も、我孫子道院の拳士全員からのプレゼント
他の道場、他の武道でも
はじめての黒帯は、道場から贈呈されるケースが多いようです
ブラックな職場、ブラックな団体は、
問題視され、避けられますが、
武道の黒帯だけは、ブラックなのにあこがれや、目標の対象になるのは面白いですね
武道の有段者が黒帯を締める由来については諸説ありますが、
ワタシは、黒帯=師匠からの「お墨付き」の証
との考えを支持しています
晴れて黒帯の一員となった以上、
これから一人前の拳士として、後進の指導育成を託される立場になったことを自覚しなければなりません
N君にも、黒帯初日の稽古日に
早速、基本修練のリードと、鎮魂行の主座と打棒を担当してもらいました
ただ、黒帯というのは修行のゴールではありません
武道の世界で、最初の段位を「一段」と呼ばず「初段」というのはなぜでしょう?
「初段」の「初」は初心の「初」
ここからが長い修行の道の本当のスタートだよ、という意味です
しばらくは達成感に浸っていても構いませんが、
ここで歩みを止めないで、真新しい黒帯が身体になじんで、
一人前の黒帯になるまで、稽古を積み重ねていってください
悟後の悟り、ひとつの山を越えた後の残心こそが肝心なのです
とりあえず、N君おめでとう
我孫子道院の有段者になったことを誇りに思ってもらえればうれしいです
(新入門から初段になるまでに学ぶ、法形の一覧=科目表)
本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『109』