緊急事態宣言も解除になり、
台風一過の秋晴れにも恵まれた今日、
我孫子道院では達磨祭を執り行いました。
達磨祭は、禅の祖師、達磨大師の命日(10月5日)の前後に、
達磨大師を礼拝し、その遺徳を偲ぶと共に、拳士一人ひとりがいっそう拳禅一如の修行に精進し、
「達磨の子」として七転び八起き、不撓不屈の精神と本当の強さとやさしさを身につけることを互いに誓い合う行事です。
(少年部の拳士たちが描いてきてくれた ダルマの絵)
はるばるインドから中国に渡り、河南省の嵩山少林寺において、
易筋行(拳法)と座禅行を伝えた達磨大師。
その達磨大師の行法を現代に活かす修行に取り組んでいるのが、
我々拳士です。
達磨大師といえば、「強い意志をもって、どんな苦労や困難にも決して心がくじけない」=不撓不屈の精神で知られていますが、
物事に行き詰まって、躓いたりしても、平常心を保つためにはどうすればいいのか。
霊肉一如の修行を積んで、いわゆる「無心」の境地に達すればいいのかもしれませんが、それはなかなか容易ではない……。
そこで本日の達磨祭では、
『無心の前に、まず「一心」を目指してみよう』
と呼びかけてみました。
日頃私たちは、煩悩から生じる、いろいろな雑念、他念、余念を抱えていて、『多心』の状態になっています。
しかし、少林寺拳法の法形(技法)を相対演練しているときは、誰もが雑念から解放されます。
なぜなら、突き、蹴り、打ち、抜き、投げ、固め……などの技が、飛び交ったいるときに、他のことを考える余裕はないからです。
この瞬間はまさに『一心(不乱)』。
多心から一心へ、一心から無心へ 近づくチャンスです。
「易筋行」(少林寺拳法)は、達磨の遺した、身体と精神の調和を図る禅門覚道の最高の行法(身体鍛錬法)
といわれる由縁は、まさにコレかと!?
また達磨のように本当に強い人は、
自分の中に『芯』があります。
自分の中に『芯』を作るには、
何かに打ち込む経験が不可欠。
何かに打ち込むことで、自分の身体の中に中心装置が作られ、
困難に直面したときも、その中心装置=『芯』で向かい合うことが出来るようになる。
この何かに打ち込むこともまた「一心」になることつながっている!
というわけで、拳士は縁あって少林寺拳法をはじめた以上、
まずは少林寺拳法に打ち込んで、「一心」になることを体験して欲しい。
そして達磨を手本にし、達磨の行法を学びながら、達磨に近づけるよう精進しましょう。
◆おまけ これもダルマ!
本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『109』