道衣のミステリー | 身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

我孫子道院 道院長のブログ

我孫子道院の2012年の初稽古は、1月6日(金)でした


普段は、週3回稽古日があるのに、お正月休みで10日以上稽古から離れると、さみしいというか落ち着かないものです

それだけに、年が明けて、再び道衣の袖に手を通せるのは幸せです


その道衣ですが、道衣って不思議な衣類だと思いませんか?


ワタシは、寒さにも決して強くはないし、暑さも得意とは言い難い……

それなのに、冬でも夏でも稽古の時は、Tシャツすら中に着ないで、素肌に道衣で稽古ができる


もちろん、道衣一枚だと冬は寒いし、夏は暑い


でもなぜか耐えられる

なぜだろう?????


道衣には、何か不思議なパワーが宿っているのだろうか?


と思ったら、よくよく考えると、道衣だけが特別な衣類ではありませんでした



身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

写真左は、いわゆるレーシングスーツです

(年末の大掃除で久しぶりにクローゼットから出てきました)

1990年代、当時のワタシは少林寺拳法以上(?)にモーターレーシングに夢中になっていて、それこそ毎週サーキットに通っていました

その頃も、真夏でも、真冬でもサーキットではレーシングスーツだけで過ごしていた記憶があります

(休憩中は、冬場はコートを羽織ったり、夏場は上半身だけ脱いでTシャツ姿になっていましたが)


野球やサッカー、その他のスポーツに夢中になっている人でも、それぞれのユニフォームで同じような経験があるのではないでしょうか?


「心頭滅却火もまた涼し」


「頑張る」ことが大っ嫌いで、道場でも「頑張る」を禁句しているワタシでも、

何かに「一心」になっているときは、ある程度の暑さ寒さは克服できることは、経験的に知っています

(「頑張る」「根性」には否定できですが、「気合」は重視しています!! その使い分けはまた別の機会に!?)


要は集中力ということなのでしょうが、道衣に限らずユニフォームは、その集中力を高めるひとつの装置になっているに違いありません


そして、その集中力のスイッチを入れるユニフォームは、おそらく一人ひとりによって違うはず

一方でそんなユニフォームを一着も持っていないという人も、かなり大勢いることでしょう


そうしたなかで、ワタシたち拳士にとって、そんな集中力を目覚めさせるユニフォームが道衣だとすれば、そうしたユニフォームを持つことができたことを、大いに喜び、感謝し、これからも自分にとって特別な一着であり続けるよう、大事にしていこうではありませんか


カッパブックス(秘伝 少林寺拳法)のなかに、信者の手前、寒中滝に打たれて神経痛が出て、寝込んでしまった日蓮宗系のある住職の話が紹介されていましたが、少林寺拳法の修行は、苦行でなく、あくまで養行

やせ我慢する必要はないでしょうが、やはり道衣を着るだけで身が引き締まり、ビシッと芯が通って稽古に臨める……そんな自分であり続けたいものです



本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『101』