今日は、10月に昇級考試を受験する少年部の拳士の宿題(学科のレポート)を採点中
部外の人は意外に思うかもしれないが、少林寺拳法は「人づくりの行」なので、
道場では技術と一緒に、読本(テキスト)を使って、少林寺拳法の教えや考え方も勉強する
そして昇級考試・昇格考試を受験する際は、少年部、一般部を問わず、あらかじめ定められているテーマについてレポート(作文)を提出することになっている
宿題のテーマは、各資格ごとに決まっていて、例えば
・「本当の強さ」とは
・少林寺拳法の特徴(拳禅一如、力愛不二、守主攻従、不殺活人、剛柔一体、組手主体)
・少林寺拳法の拳士としての心得
・当身の五要素
・攻防の間合いと機会
・入門の動機と現在の心境
などがある
(出題は、資格によって2~4問)
それぞれのテーマについては、道場でも講義(法話)を受けているし、資料となる読本も手元にあるわけだが、それでも1テーマにつき原稿用紙2枚(少年部は1枚)ほどのレポートを書くのは、ひと仕事になる
おまけに添削されて不備があれば、再提出を求められ、そうした学科をクリアして、初めて実技試験にこぎつけられるので、少林寺拳法の昇級考試・昇格考試は、本当に甘くない!
(決して厳しいわけでもない!?)
でも、それだけに合格証書や允可状を手にしたときのうれしさはひとしおで、自信もつくのではなかろうか
努力して身につけた知識、身体で覚えた技というのは、如何なる権力や財力をもってしても、誰にも奪うことのできない自分だけの宝になるのだから……
(おまけにいくら使っても減ることがない!)
ところで、昇級考試・昇格考試で苦労するのは、受験生だけではないというのはご存知だろうか?
門下生が一所懸命書いてきてくれたレポートは、採点する道院長も一所懸命目を通して添削している
以前、お話をお伺いした開祖の直弟子のT先生(八段)は、
門下生が提出した昇格考試のレポートを、すべて手書きで書き写すことを、自分の修行として課してきたそうだ
ワタシは、とてもそこまで真似はできませんが、門下生にとっても、指導者にとっても、昇級・昇格考試も、「人を育てる手段の一部」であり、大事な大事な修行の一環
なかなか骨が折れますが、いい勉強をさせてもらっています
合掌
本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『102』