錬成大会はK1グランプリ!? | 身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

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我孫子道院 道院長のブログ

昨日は日本武道館主催の全日本少年少女武道錬成大会


ウチの門下生も、5組10名が出場し、日本武道館のメインアリーナという大舞台で、日頃の修錬成果を披露することができました


演武の審査は、3人の審判で審査され、

各審判は、

技術度(技の正確さ、体捌き、足捌き、間合い)が、6構成×10点=60点

表現度=40点

(内訳:「構成、リズム・節度」=10点、「体構え・立ち方・美しさ」=10点、「気迫、気合、冴え」=10点、「目配り、調息、残心」=10点)

の計100点満点で採点し、100点×3人=300点満点が総合点


各項目が、それぞれ「できている」と判断されれば8点で、

それよりも「良くできている」場合は、9点、さらによければ10点となり、

基準の8点に満たないレベルの場合は、7点、6点と減点される


つまり、合計240点、一人ひとりの審判の平均点が80点なら、

まずまず「いい線」に達しているということなので、

大会出場者は、まずはこの240点をひとつの目標に修錬する


ワタシも指導者として、この240点をクリアするレベルに仕上げて、毎回、門下生を送り出しているつもりだ


今回も大会前の最後の稽古で演武の仕上がり具合を確認してみたところ、どの組も(ワタシの評価で)240点以上の力ががついていることが確認できていた


そのことを出場拳士に伝えたうえで、演武の評価(点数)は、他人と争うものではないということを改めて強調しておいた

(事実、今大会では順位付けは行なわず、トータル255点以上の組は、何組でも優秀賞が授与される)


さらにワタシは、審判員の評価(点数)とは別に、次のような到達度を、門下生のために設定したみた


本番で練習どおり、間違えずに演武ができたら、80点(及第点)

慌てずに、いつものリズム(節度)でできたら、100点

縮こまらずにで、大きな動きができたら、120点

人一倍、大きな気合が出せたら、150点


つまり、成功ありきの減点法ではなく、加点法

(本番で、失敗する可能性がないわけではなかったが、練習よりも本番で強いのが我孫子道院の良き伝統なので……)


そのうえで、

毎回いうけど、技術は他人と比べるものではない。でも、気合は他所の拳士に負けたらイカン! 錬成大会は小中学生のK1グランプリ、K1、つまり“気合”ナンバーワンを決める大会だと思え! 総合240点までもっていくのは道院長の仕事だが、240点+αの点数は、一人ひとりの気合で決まるんだぞ~」と檄を飛ばしておいた


そのおかげで(?)、各拳士のレベルに合わせて、それぞれが高い到達度を達成!!

なかには入賞まであと2点と、悔し涙を飲んだ組もいましたが、ワタシの設定した加点法による評価法では、全員が100点以上の演武が体現できて、リターンの大きいチャレンジになったと自負しています



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(演武錬成に先駆けて行われた、基本錬成の様子)


それからもうひとつ、本大会ではうれしい体験ができました

それは、前橋橘道院の拳士たちとの交流!


前橋橘道院のS道院長は、

二年前にワタシが六段の昇格考試を受けたとき、高松空港から丸亀のホテルに向かう乗り合いタクシーで乗り合わせ、同じ受験者ということで意気投合(?)し、以来、交誼を結ばせていただいている方だったのですが、

たまたまこの6月に、我孫子のN拳士が急遽、前橋に引っ越すことになり、前橋橘道院を紹介

見学したN拳士が、S先生の人柄と指導力、そして前橋橘道院の雰囲気を気に入って、転籍してくれました

そのN拳士、じつは我孫子道院のM拳士とのペアで、この錬成大会にもエントリー済みだったので、S先生と相談の上、我孫子道院に兼籍したまま、前橋橘道院で大会へ向けての練習を積み、昨日、2ヶ月ぶりにM拳士とペアを組んで、なかなかの演武を披露してくれました


もともとあったワタシとS先生のひとつの「縁」が「因」になり、そこにN拳士の引越しという「縁」が加わって、N拳士が媒介になってくれたおかげで、道院長同士だけの交流が、門下生を含めた道院単位での法縁を持つことができました


「同志的連帯意識の昂揚をはかる」ことは、少林寺拳法の大会の3つの目的のひとつなので、こうした交流が得られたことは、拳士が大会で奮闘してくれたことに匹敵する喜びでした


S先生と前橋橘道院の皆さん、ありがとうございました!!



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出会いを記念して、両道院の拳士が揃って記念写真

また再会できる日を楽しみにしております


本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『107』