震災の影響で、4月、5月と休講になっていた地方武専が、いよいよ再開
カリキュラムが一新された2011年度最初の武専ということで、入学式あり、オリエンテーションあり、講義あり、といろいろあわただしい一日で、実技の時間は4時間目(50分)だけ……
だけど十分満足できました
久しぶりに他の道院の拳士や先生方にもお会いでき、有意義なお話もたくさんできたし、
14時半に正規の授業が終わってしまったあとも、16時まで補講(自主練)ができたので、ワタシはまったく不満なし!
むしろ、放課後のほうが少人数で自分の課題に取り組めるので、収穫が大きいぐらいだった!?
(ワタシの今月の収穫は「巻十字」でした)
というわけで、今年度の武専は「補講」優先になりそうな気配が濃厚!
(ワタシの話題は、「課外授業」とか「補講」だとかばかりだな~)
今年度から、武専の卒業生には、従来どおりの「研究会」と、新設された「研究院」のふたつの道がひらかれているが、ワタシは「研究会」での修錬が大いに気に入っているので(「研究院」も、気にならないわけではなかったが)、今年も迷わず「研究会」でお世話になっている
毎回、たくさんの発見があり、「なるほど」と何度もうなずいているのに、道院に持ち帰れること(身についたこと)は、せいぜい1つか2つしかない……
だからこそ、また来月の武専が待ち遠しくなる
開祖の考案された、少林寺拳法の修錬システムはどれも独創的かつ魅力的なものばかりだが、とくにこの「武専」という制度は秀逸だと思う
ワタシが道院長になれたり、いまの段位まで昇段できたのも、武専という仕組みと武専で知り合うことのできたすばらしい先輩や仲間たちのおかげに他ならない
だから門下生にも早く武専の魅力に気づいてもらい、ますます少林寺拳法にのめり込んでいってもらいたい
それには後輩を意識することが肝要だ
「組手主体」の少林寺拳法の修行では、いいペアに恵まれることが、自分を上達度を大きく左右する
そしていいペアに恵まれるためのコツは、自分自身が相手にとっていいペアであること
それは優しいだけでも、厳しいだけでも、真面目なだけでダメで、技術もそれなりに上手くなっていかなければならないし、ましてや馴れ合いで稽古しようとするのは論外である
だからこそ少林寺拳法の修錬は、「人を立て、我も立つ」自他共楽の道、人間修養の実践になるのだ
拳士ならそのことをよーく実感していると思うが、少なくとも有段者以上、できれば茶帯クラスでも、ペアへの意識と同等に、後輩拳士への意識も高めて欲しい
というのも、自分に指導すべき後輩がいるかいないかで、同じように先達に教えを受けても、その吸収率が格段に変わってくるからだ
「技は人に教えるようになると上手くなる」
自分の経験上、確信をもってそういえる
開祖は
「少林寺拳法は指導者を作りたい」
「入門したその日が、指導者への第一歩だ」
「色帯になったら、白帯を教えられるんだぞ」
という教えを残されていて、他ならぬ武専も少林寺拳法の指導者養成機関として開設された
「人に指導するなんてまだまだ」「自分が教えても恥をかくだけ」「もっと上手くなったら……」というのが多くの人の本音かもしれないが、その「もっと上手くなる」ためには、後進に指導するのが一番近道なのだ
たしかに恥をかくかもしれないし、苦手な技が増えるかも(?)しれない
でもだからこそ、後進の指導をはじめると、教えの吸収度が飛躍的に向上するのだろう
「教えることは、教わること」
後輩の存在は、自分を伸ばす上でかけがえのない財産になる
(だから上達したいと思う人は、どんどん後輩になる人たちを勧誘してこよう!!)
開祖曰く
「技も使えればこそ値打ちがある。後輩を指導する、他人に教えるということに使えたら、これは君ら、大した価値だぞ。教えるようになって、教えることが楽しくなって初めて少林寺拳法をした価値があると、そう思いなさい」
少林寺拳法だけでなく、技芸は上達が実感できると楽しくなる
そして後輩に指導するようになると、吸収力が高くなって、上達する
上達すると楽しい→もっと上達したくなる
という理路で少林寺拳法が楽しくなって、吸収力が高い身体になってくると、毎月武専に通うのが何より楽しみになってくる
これはワタシ自身のいつわざる実感だ
事実、ワタシは武専の学生だった11年間より、武専を卒業して研究会に所属してからのほうが、武専への出席率が高くなった!
それは武専の研究科4年生のときに道院長になったから
道院長になると、毎月の武専時におこなわれる所属長会議に出席する必要があるのだが、その会議が授業への出席率に影響したということはほとんどない
以前より、さらに武専に通いたい気持ちが強くなって、スケジュールをより武専優先にやりくりするようなっただけ
ワタシが門下生に伝えたいのは、そういう少林寺拳法の魅力、そして武専の魅力なんだけど…………
今年から、一日体験講座(体験入学)という制度も始まったので、未入学の拳士にはこの制度を活用させていただこう!
余談だが、昨日の武専に併せておこなわれた千葉県の昇格考試で、松戸の道院でお世話になっているワタシの甥っ子(中学生)が、准拳士初段に合格しました(なんと、学科は100点満点だったそうです)
N先生、H先生、ご指導ありがとうございました
Kクン、合格おめでとう! 黒帯はゴールではなく、ここからが真のスタートなのだから、これからも長く修行を続けて、立派な指導者になるんだぞ!
本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『106』