我孫子道院は、専有道場という非常に恵まれた環境にあるので、道場には所属拳士の名札をかける額がある
拳士の名札は、資格ごとに並んでいて、上段右から「道院長」→「五段正拳士」→「正拳士四段」→「中拳士三段」……「一級」→「二級」……「白帯」(見習い)となっている
したがって、昇格・昇級するごとに、名札は右へ右へと移動していき、右端までいくと、ひとつ上段の左端に移り、そこからまた右へ右へと移動していく
こうした道場の名札のレイアウト(仕組み)は、少林寺拳法に限らず、おそらくどの流派であっても同じだろう
そして、この「道場の名札」についてある先賢は、
「自分の名札が、一番(上段の)右端まできたときに、まさに『右に出るものはいない』存在になるんだぞ。いわゆる『右に出るものはいない』という表現の語源は、この道場の名札から来ているのだ。だから、昇級・昇段した拳士は、新しい資格に満足しないで、『右に出るものはいない』ところまで上り詰めなきゃいかんのだぞ」とおっしゃっていました
この話を聞いたとき、「なるほど~」と深く感心したのを覚えている
(これが我孫子道院に名札とその額を設置する、大きなきっかけとなった。もちろん名札があると、いかにも道場らしくなるし、拳士のモチベーションアップと、定着率アップのツールとしても期待できたので……)
のちに、いろいろ調べてみると、
古来中国では右を尊び、左を卑しむ観念があり、官位・階級の高い者を右から順に記したので、それより優れている者がいないことを、『右に出るものはいない』というようになったのが語源だということがわかってきたのだが……
(逆に左に行くほど位が下がることから、『左遷』という言葉が生まれたそうだ)
それはともかく、
先月は年度末ということもあり、2名の新有段者を筆頭に、11名が昇級!
それぞれ名札の位置が、ひとつ右側へお引越ししたわけだが、
先賢の教えのとおり、門下生各位には、現状に満足せずもっと上を目指して欲しい
さらなる精進を期す!!
本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『106』