テレ東の朝のニュース番組、「日経モーニングプラス」で、
「クラフトサケブリュワリー協会」の会長、岡住修兵さんが紹介されました。
「クラフトサケブリュワリー協会」って、なんじゃ?
と思う人がほとんどのはずです。
なにせ、去年の6月にできたばっかしで、
知名度はほとんどないに等しいわけですから。
クラフトサケについては、当ブログでは、
『どぶろくの進化形、クラフトサケ?』
『日本酒のようで日本酒でなく、日本酒と違うのかと思ったら日本酒、という新感覚のお酒。』
『新発想がいっぱいの日本のお酒、クラフトサケ(クラフト日本酒)』
などなどで紹介していますが、
要は、日本酒の造りかたで造った日本酒じゃないお酒、です。
酒税法上は「その他の醸造酒」「雑酒」などに分類されるので、
日本酒なのに日本酒とは呼んでもらえない、悲しい運命を背負ったお酒です。
なぜこうなっているのかというと、
日本の政治家やお役人様が大好きな規制というものがあるからです。
今の日本で、日本酒製造業への新規参入は、ほぼ絶望に近い状況ということです。
「日経モーニングプラス」によると、
日本酒業者数は、1983年には2500社あったものが、
2021年には1100社まで減っているといいます。
業界保護のための規制が、
業界衰退の一助になっているという皮肉な結果になっているわけです。
古い角質はおとしましょう、ということで、
ダメな企業には退場していただくのはいいとして、
新陳代謝が起きない業態では、角質を落とした後はどうなるのか…
しかし、
規制があるからこそ、行き詰まりを打開するために新しい発想が生み出され、
制約された自由を超えようとするわけで、
次の時代の芸術や新たな何かは、ここから生まれてくるのかもしれません。
クラフトサケブワリー協会は、
「日本酒を飲まない層にこそ飲んでほしい」という思いから、
ビールや果実酒(ワインなど)が好きな人をターゲットにしているそうです。
また「情熱を持った造り手が、自由に酒造りをおこなえる未来を目指す」という考えのもとに、
クラフトサケの醸造所を増やすための技術や資金調達サポートもおこなっているといいます。
「将来的にはすべての免許の垣根をなくし、酒類製造者があらゆる酒を自由に醸せる未来を創りたい」という想いがあるそうです。
(*「クラフトサケブリュワリー協会」ホームページより。)