和食に魅せられたある英国人 / 感銘を受けた懐石料理 | お酒、グルメ、ときどき健康と雑学

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辻静雄の“JAPANESE Cooking ― A SIMPLE ART”という本に出会って、
日本食の先進性に驚いたというイギリス人フード-ジャーナリストのマイケル ブースさん。

マイケルさんはその本をよんで、
日本の伝統的食文化が消えゆく運命にあるのかもしれないと思ったようです。

その伝統が、消えてなくなる前に、
目と舌で確かめておきたいと、いそいで家族を伴って来日しました。

北海道から、沖縄まで、
居酒屋から高級料亭まで、
とにかく“何でも食べてみる”をモットーに、食べつくしたそうです。

そんなマイケルさんが、特に感銘を受けたのは、
懐石料理だといいます。

美しさ、色彩の豊かさ、
繊細で、本当に魅了されたというのです。

その懐石料理と出合ったのは、
なんと、村田吉弘さんの料亭でした。

マイケルさんの本、『英国一家、日本を食べる』(原題『 Sushi & beyond 』)がベストセラーになったのは、
欧米人の健康志向が高まり、健康食としての日本食に注目が集まったからでしょうが、
発刊された2013年の年末には、和食がユネスコ無形文化遺産に登録され、
世界的ブームが起こりました。

その第一の功労者が、村田吉弘さんです。

伝統的日本の食文化の衰退に危惧をおぼえ、その良さを世界に発信しようとする英国人と、
衰退の危機感から、日本料理の伝統を守り抜こうと奮闘する料理人。

二人は、
文化遺産登録前に、会っていたわけです。

不思議な偶然(繋がり)を感じます。

村田さんについては、以前、

日本料理の文化功労者、福井県の高校生を教える。
和食、無形文化遺産登録顛末記 / NHKBS「アナーザーストーリーズ 」より

で紹介していますので、そちらも見てください。

出会った料理の中で、マイケルさんが特に感銘を受けたという懐石料理で、

“今思い出してもうっとりしてしまう料理があった。
コオロギを入れるような竹かごに覆われて出てきた八寸だ。”

と、いっています。

八寸という料理は、
どんなんはてなマーク

低所得者の王道を、横目もふらずに歩き続けてきたアル中ル氏は、
もちろん、懐石料理など、口にしたこともないので、
八寸がどげなものか皆目わかりません。ロボット

まさか料理の寸法を計りながら食べる?

んなぁ分けないので、
ネットで調べたら、

― 8寸(約24㎝)四方の杉で作った、低いふちのある盆のこと、
または、その盆に盛りつけた料理を「八寸」という。

とありました。


和食
 

素材や料理法ではなく、
お盆(器)そのものが料理名だったわけです。

料理に虫を入れる竹かごを使う、
昔の日本人は、秋の夕暮れ、竹かごの中で鳴く虫の音を楽しみました。

村田さんはこの料理について、
「友が旅立つときのような、寂しく、センチメンタルな気分を感じて」欲しいと、
著書に書いているそうです。

マイケルさんが味わったのは、
季節でした。

― 懐石は、単なる料理ではなく、知的で崇高ですらあるなにか。
  …心のための料理。 

日本の秋。
深まっていく秋を、マイケルさんは料理を通して、心行くまで堪能したようです。

 

 

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