日本の食に興味を持ったイギリス人フード-ジャーナリストのマイケル ブースさんは、
無形文化遺産登録後に、再び家族と来日しました。
今回は、和食そのものよりも、
和食を支える食材、食文化が取材目的でした。
お茶や麺類、魚の干物、こうじとお酒など、
知れば知るほど、マイケルさんにとって興味深いもばかりでした。
マイケルさんは取材を通して、
日本の歴史と文化の中で、和食がいかに育まれてきたか、考えさせてくれました。
食が人を作るのです。
失ってはいけません、と警鐘を鳴らしています。
マイケルさんにとっての、
一番の大きなテーマは、日本人にとっての”米”でした。
これを理解できなければ、和食を理解できたとはいえない。
そう思うようになっていました。
マイケルさんは、福島県の、ある米農家をたずねました。
農薬を一切使わない、独自の方法で米作りをしている農家です。
秋の収穫時期で、
地域一帯、総出で稲刈りをしますが、マイケルさんもそれに加わりました。
農作業の合間にみんなで食べるおにぎりの味は、
格別だったようです。
マイケルさんが米作りを取材して、
心を動かされてことがあります。
その農家では、
毎朝、神だなと仏壇に米を供え、祈りをささげていることです。
先祖から受け継いだ田んぼを守り、米一粒一粒に感謝する。
こうした思いが和食を作る料理人、そして食べる人へ伝わっていく。
和食の文化遺産登録は、
日本人にとっても重要だった思います。
NHKBS「アナーザーストーリーズ “世界が絶賛! 和食~無形文化遺産登録~”」の中で、
マイケルさんは、そう締めくくりました。
遺産登録の一番の功労者、京都老舗割烹の主人、村田吉弘さんは、
登録されたからといって、日本の食文化が失われていく危機がなくなったとは思っていませんでした。
村田さんは、学校給食で、出汁のうま味を使った食事を出す活動をしています。
その活動の成果として、
京都の小学校では、年間給食の半分が和食になったといいます。
これをもっともっと全国に広めていこうと、活動を続けているそうです。
2017年、文化芸術基本法の改正が行われました。
その中で、食文化が「その他」でくくられていて、村田さんが憤慨したいきさつは、
『和食、無形文化遺産登録顛末記 / 「その他」って、何だ ⁇』
に投稿してありますから、見てください。
17年の改正法では、
「食文化」が加えられています。
少なくとも役所的には、「その他」より、格上げになったわけです。