伝統的な日本食の割烹なのにトンカツを出した経緯は前回書きましたが、
映画人には、大酒飲みや大食漢が多かったそうです。
浜作の主人は、そういう人たちの欲求を満たすべく、
付け合わせにも工夫をしています。
三代目が、
NHKの番組「偉人たちの至高のレシピ~京都・板前割烹(かっぽう)の献立帖(ちょう)」で作って見せてくれました。
普通、トンカツにはキャベツの千切りを付け合わせにしますが、
浜作では、湯がいてバターで炒めたものを合わせました。
薄口しょう油とお酒で味を調え、シソを混ぜるそうです。
シソですっきり感を加えれば、
ご飯にも、お酒にも合うからということだそうです。
損をするわけではないので、
一度、試してみてはいかがでしょう。
浜作にはスタッフばかりでなく、
何人もの俳優さんもきてます。
関係者のサインン帖も残っているのですが、
三國連太郎と有馬稲子の名前もありました。
当時二人は同じ時代劇に出演していたそうです。
番組スタッフが有馬さんにインタビューすると、
懐かしそうにサイン帖を見ながら、話しました。
三国のサインは、
原作者、タイトル、監督名など、きちっと書かれている。
そいう性格があらわれるせいか、演技のテストでも手を抜かない、
三国が有馬さんを叩くシーンがあるんですが、
普通なら、叩く仕草だけなのに、
三国は手を抜かないので、実際に叩いていたといいます。
結局、本番が終わった後に、
有馬さんの頬は腫れあがっていたそうで、
監督(今井正)に、こんなに腫れちゃったとグチをいったら、
もう一回、本番、行くか?
とからかわれたといいます。
さすがにプロデューサーがかわいそうに思ったのか、
有馬さんを浜作に連れて行ってくれたといいます。
豪華な料理ではなく、
煮物とかぬたとか、ちょっとしたものが上手だったと有馬さんは回想しています。
話は変わりますが、
30年以上も前、こんな話を耳にしたことがありました。
当時人気の高かった若手の女優さん、
主演映画を撮っていたのですが、
大変な人気だったことを鼻にかけていたのか、スッタフの評判は悪かったそうで、
照明さんが、生意気だと、ちょっと嫌がらせをしたというのです。
いたずらやドッキリといったたぐいのものではありません。
誰にも気づかれないようにです。
少なくとも、完成するまでは。
スクリーンの大画面にその女優さんの顔がアップで映し出されたとき、
きれいだなぁ、ではなく、
肌が荒れてるなぁ、と感じたというのです。
若い女性なら、
睡眠不足やストレスがお肌の大敵であることはよく知っていると思います。
売れ期にいたその女優さんの顔にも、
隠しきれない現実が顕われていました。
メイクである程度ごまかすことはできますが、
それ以上は照明さんの手腕の見せ所です。
ニキビや肌あれをきれいに見せるのは、
腕のいい照明さんなら、別に難しいことはありません。
では、その照明さんは、腕が悪かった?
逆です。
最初の言葉を思い出してください。
生意気だから、少し嫌がらせをしてやろう。
おそらく、
より目立つようにライティングしたのだと思われます。
あくまで人づての話なので、
信じるか信じないかは、あなた次第です、が。
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