80年代の洋楽とか

80年代の洋楽とか

80s洋楽が記事の中心です。それ以外はゲーム、日本の懐メロなど、興味があればなんでも取り上げます。

1980年のUKヒットから厳選し、CD1枚分に収めました。
今回はその6回目となります。

今回は、オリコンチャートに入っていない3曲をご紹介する番です。

Baggy Trousers / Madness

「バギー・パンツ」マッドネス

全英3位(年間12位)

 

 

 

80年代を代表するスカ・バンド、もっと言えば80年代を代表するバンドといってもいいマッドネス。

特に80年代前半の勢いは素晴らしく、

出る曲が次々と大ヒットをかっ飛ばしていました。

彼らの代表曲の1つがこの曲で、最高順位は3位ですが、

年間チャートでは彼らの曲としては最上位にランクインしています。

日本ではなんといっても、CMから火が付いた「シティ・イン・シティ」が有名ですね。

 

Atomic / Blondie

「銀河のアトミック」ブロンディ

全英1位(年間21位)/全米39位

 

 

 

アメリカのバンドながら、イギリスでも同等の人気ぶりだったブロンディ。

そもそもイギリスのほうが先に火がついています。

この曲はイギリスで1位になった一方、

アメリカでは39位止まりと差がつきました。

イントロなどはウェスタンの要素もあるのでアメリカでウケてもおかしくないと思うのですが。

それにしてもこの邦題、なんで「銀河」なんでしょうね。

多少スペイシーな感じはしますけど、ウェスタンっぽいので

「荒野のアトミック」とかでもいいんじゃないかと思うんですが。

ちなみにアトミックにはあまり深い意味はないようです。

 

Enola Gay / Orchestral Manoeuvres In Tne Dark

「エノラ・ゲイの悲劇」オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク

全英8位(最高47位)

 

 


 

「アトミック」のあとに「アトミック・ボム」が関係している曲の並びは

偶然ですが、ちょっと不穏に感じさせてしまいます。失礼しました。

「エノラ・ゲイ」というのは日本人であれば知ってていいでしょう、

広島に原爆を落とした爆撃機の名前です。

歌詞は婉曲な表現ではあるものの内容はガチガチの反戦歌で、

こういう曲がポップなサウンドに乗るのはどうなの、と思う気もしないでもないんですけど、

曲がヒットすることで、聞いた人が原爆の、ひいては戦争の意味を考えさせるわけです。

ポール・ハードキャッスルの「ナインティーン」とかもそうですよね。

その意味では意味はあるんだろうなと思います。

 

1980年のUKヒットから厳選し、CD1枚分に収めました。
今回はその5回目です。

9 To 5 (Morning Train) / Sheena Easton

「9 to 5(モーニング・トレイン)」シーナ・イーストン 
 (新・日本の80s洋楽ヒット159)
全英3位(年間11位)/全米1位(年間12位:81年)/オリコン17位(81年)

 

 

 

TVのドキュメンタリーから生まれたシンガー、シーナ・イーストン。

デビュー曲の「モダン・ガール」に続く第2弾シングルがこの「9to5」でした。

前作は最高56位と厳しい結果でしたが、

この曲は猛然とヒットチャートを上昇、最高3位まで上昇します。

さらには前作「モダン・ガール」も再上昇して8位とTop10入り。

一躍時の人となりました。

 

日本では翌1981年の頭に、イギリスと同様「モダン・ガール」でデビュー。

地道なプロモーションや来日などもあってじわじわとチャートを上昇、

結果的に最高18位までがあります。年間でも100位入り。

続くこの「9to5」は勢いを駆って猛然とチャートを上昇、

自己最高の17位に到達します。

ただしセールスは前作ほどではありませんでした。

一方、これがデビューヒットとなったアメリカ。

先にドリー・パートンの同名異曲がヒットしていたこともあり、

シーナ盤は ”Morning Train” というタイトルに改題。

ドリーと同様、見事全米1位をゲットします。

 

この後は基本的にイギリスよりもアメリカのほうが好成績だったんですけど、

なんででしょうねえ。

正統派ポップスで、イギリスでは継続した人気になりにくいスタイルだったことは確かです。

またアメリカでもこの後は少し低迷し、

ケニー・ロジャーズとの「愛・ひととき」のヒット(1983年)で再浮上、

さらにプリンスの曲に客演した「ユー・ガット・ザ・ルック」が2位になって(1987年)、

アーティスト寿命を延ばした印象があります。

 

こんなことがあるんですね。

カヴァーとかではなく、オリジナルの80sソングが、

2曲もTOP40内に入っています。

全英チャートの場合昔の曲も下位ながらチャートに入っていることが多く、

特にフリートウッド・マックは人気で、

「ドリームス」「エヴリホエア」の2曲が100位以内にランクインしています。

 

しかし、TOP40となると話は別で、昔の曲が入ることはさすがに難しい。

そのTOP40に今週は、2曲もの80sソングが入っています。

まず、27位にはこの曲がいます。

 

 

言わずと知れたマドンナです。

1989年のナンバー1ソング、「ライク・ア・プレイヤー」。

当時絶頂期のマドンナ、この曲も全世界でヒットしましたが、

今回、映画で使われて再浮上を果たしたようです。

 

 

予告編に大々的にフューチャーされており強い印象を残しますが、

映画のサントラには収録されていなかったようです。

しかし、マドンナが独自に、映画ヴァージョンも含めたEPとして発表されたことで

チャートを急上昇、今週TOP40入りとなったと思われます。

 

2曲目はこの曲です。

 

 

ブルース・スプリングスティーンの「ダンシング・イン・ザ・ダーク」です。

泣く子も黙るメガヒットアルバム『ボーン・イン・ザ・USA』からの最初のシングルで、

全米では1984年に2位、イギリスでは翌年4位のヒットになり、

ブルースの代表作の1つになっています。

この曲が、4週前にTOP40に突然登場、30位台をずっとキープし、

今週も39位にランクインしています。

きっかけになったのは、ユーロ2024(サッカーですね)のチャントのようです。

 

 

ユーロ、今回もイングランドは準優勝に終わりましたが、

決勝まで行ったのでさぞ盛り上がったでしょう。

サッカーアンセムのド定番である "3 Lions" も、当然のようにTOP10入りしましたし。

しかし、この曲のTOP40入りは想定外でした。

しかも5週キープ。

キープしている理由は不明ですが、TikTokとかでバズってるんですかね。

あと、ブルース本人が7月にイギリスでツアーをやっていたようで、

これも多少貢献しているように思います。

 

これからもビリー・アイリッシュやサブリナ・カーペンターなどの

旬のアーティストに混じって、昔の曲が登場してくるんですかね。

こういう予定調和ではないハプニングこそがヒットチャートの醍醐味ですので、

今後も期待したいです。