つくばに佇む、意外な保存車両 | 蒼きこだまのシルエット

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みなさん、つくばの公共交通というと何を思い浮かべますでしょうか。おそらく、つくばエクスプレスや関東鉄道バスが独壇場を広げることが真っ先に思いつくでしょう。そんなつくばですが、意外な保存車両が中心部近くに存在します。
長い前置きはこの辺にして…先月、在住3年目の終わりにしてようやくうかがったので、今回はその時の写真をお送りします。

かつての西武筑波から土浦学園線を土浦方面に少し行くと左手にあるのが、さくら交通公園。ゴーカートや自転車の貸出を行っていて、子どもが園内の道路で遊びながら交通ルールを覚えられるというものです。事務所はオランダのアムステルダムを模しているとか。

そこに保存されているのがこちら。D51 70です。
日立製作所で製造され、1937年に岡山に配置。1950年からは北海道に活躍の場を移し、1975年まで現役でいました。
いつ頃につくばに移ってきたのかはわかりませんが、歴史を紐解いても筑波鉄道しかなかっただけに、何か意味が込められていたのでしょうか。

ちなみに横にも線路があります。これは何かと言いますと
現在は大宮の鉄道博物館に展示されているキハ41307。こちらの車両がかつて在線していました。晩年はキハ04 8として筑波鉄道廃線まで在籍し、募金とボランティアによって保存へ。その後鉄道博物館に移るまで保存会の手で維持管理されてきたそうです。

現在は空線ですが、ここに再び車両が載せられる日は来るのでしょうか。

D51の他にも保存車両がいます。
日野RA900-P、国鉄747形旅客自動車9901号です。このバスは国鉄が東名ハイウェイバス用に設計し、1969年に完成。現在も多くの本数が運行されている東名間高速バスの先駆けとして、1977年まで活躍しました。
バス路線が発達しており、かつてはメガライナーも使用されたつくば号で東京駅とも結ばれているつくば市。そこにこうした貴重な車両が保存されているのは何かの縁なのかもしれません。

閉場間際だったこともあって客足はまばら。役割的に親子連れが多く、どちらかというとそちらに軸足が置かれているのでしょう。それでも、この2両の存在はどこかインパクトを植え付けます。つくばにいらした際に立ち寄ってみるのはいかがでしょうか。
それでは今回はこのへんで…。