都心へ向けて電車通勤をされてる方、それも乗車1時間以上を10年もされてる方は立派だなと感じています。

地元茅ケ崎から都心へ出るようになって数年立ちますが全く慣れません。ラッシュ時なので混雑したホームや電車の中でも終始、私はある種の興奮状態になります。戦闘状態といってもいいです。
それは他人のマナーの無さ、無神経さからくるのが原因です。



私の好きな、俳優の鹿賀丈史さんがテレビ番組のゲストで出演されていて、電車がとても苦手で乗らなくなってから何年も経つと語っていました。

あの満員状態の息苦しい空間、パーソナルスペースを超えた他人との接触や圧迫感閉塞感がとても耐えられず、おかしくなってしまうと言う。鹿賀さんのその感覚に私も同感しました。

混雑した車内だと大小のトラブルと遭遇することがあります。
昨年の事ですが、途中から乗り込んできた高齢者の女が網棚に乗せた荷物が落ちて私の頭上を直撃し首を痛めた事があります。

また、私が座席に腰を下ろそうとした瞬間、目の前の男が自分の鞄を網棚に乗せようと振り上げてその鞄の縁を私の目に当てられた時などが最も危険だった。

頭上落下は、座席で私がうたた寝していたところだったので、この不意の衝撃は結構大きかった。中途半端に載せたからバランスを崩して落ちてきた。缶詰のような固い塊が中に入っていたようでした。降りる間際、その老女の連絡先を聞き取りました。
鞄の男は30歳後半くらいのサラリーマン風でしたが、私が抗議するまでよそ見してしらばっくれていました。品川で何食わぬ顔で降りて行きました。

それ以外の「小競り合い」は日常的にあります。

歳をとるほど寛容になるどころか腹が立つ事が多くなっている事に気付きます。
むしろ私は鈍感にはなっていない自分にプライドを持ちます。

鹿賀さんで思い出したのが、彼が若かりし頃CMに出ていましたタバコの「キャスター」(今はもう見かけません)で使われていたMa-paの「ROMA」をどうぞ。



溜まりにたまった本を処分しました。

近所の「ブックオフ」に買い取ってもらいに行きました。
野菜や果物を入れるダンボール箱サイズで4箱と大きめの紙袋1つ。
これまでに一挙に処分した量では、最高26箱で、宅配で送りました。


買い取りですから多少のお金になります。
分かりやすい算定基準がブックオフにはあるようですね。
ですが、買い取り不可の本の基準が今ひとつわかりません。

買い取り金額にこだわりはありませんでしたが、その26箱分を買い取ってもらった時はさすがに頭を傾げました。
結果は9,600円程度。少なくとも900冊以上あって、その内約4割が買い取り不可とありました。
ほとんど古くてもきちんとした本でしたし汚してもいないはずなのに4割近い算定外。
私は本は「生きている」と思っていますので、扱いも悪くないはずなのに…です。
それにしたって1万円を切る報告メールには残念だった覚えがあります。
おそらくですが宅配便の運送費も算定に影響してたのでしょう。
それ以来、宅配による買い取りは避けてます。

金額はさておき、祝日の今日は私の買い取り量がひと際多かったようで、査定に1時間半も要しました。
その間店内を物色してましたが全然飽きることはなくまだ目移りしていたくらいです。
道尾秀介さんの「花と流れ星」の文庫の他に数冊をついでに買いました。


自宅ではネットで、懐かしい映画を観ました。
バグダットカフェ」です。Gyao!で観れます。
ハートウォーミングの大傑作でしょう。

コックスの求婚にジャスミンが答える一言。

ブレンダと相談するわ
この映画を味わえる者の至福の一瞬です。




石井光太氏は作家というよりはルポルタージュの手法からジャーナリストに近い位置にある人と思っていました。
しかし、ベストセラーになった「遺体-震災、津波の果てに」を読み返してみますと、その表現手法は事実を描写する、言わば記録の裏に人間の情感に訴える「温かい優しさ」が感じられました。


世界の美しさをひとつでも多くみつけたい」(ポプラ新書)を読んでみて氏の猛烈なる取材活動の原動力が平易な表現でつづられています。


 私は学生時代、日本が世界に誇ると言っていいジャーナリスト「本多勝一」さんのルポや評論を相当に読んでいました。「貧困なる精神」シリーズは貪るように読んだものです。

「事実とは何か」「ジャーナリストの定義」「本当のインテリ(知識階級)とは」などそれまで意識にすら上がらなかったワードに考えさせられ、多くの気付きを得られました。真の客観的な事実というものはあり得ず、どちらの側に視点を置くのか(本多氏はそれを殺す側と殺される側という二項対立で表現しています)で事実はまるで変わる事を説いていた記憶があります。
ついでに言いますと、ジャーナリストとは冒険が伴うこと。つまり死を覚悟して臨まなくてはならない職業のひとつとしています。(戦場や貧困国に出向く記者はまさにそうです)
本物のインテリとは勇気を持ち合わせている階層の人とも記されていましたね。(物理的な意味でなく、安全なエリアで偉そうな事をまくしたてる輩は似非インテリという見分けがこれでつくようになりました)

 
石井氏の「作家活動」の手法はまさにジャーナリストのそれであり、その根源には人間の「生」に対する前向きな力を強く信じているのがわかります。ただ書籍の表題が「美しい」とあるように、凄惨な状況を目の当たりにしながらもロマンティストの域が(表現方法においても)やや過剰かも知れないと正直感じるところはありました。それが氏の「甘さ」と捉えるのか「魅力」と取るのかは読者によってそれぞれでしょうが、氏があくまで作家を自認している以上、氏の個性として読者を引きつけていくのでしょう。(私には章によっては、少しむず痒い感じを覚えました…)


ですが、現場に向かい、その事実を多くの人にしってもらいたいという強い使命感、並はずれた勇気と行動力には敬服せずにはいられません。

この本はそんな石井氏の作家活動の根源、そして取材後の回想、その後のエピソードが記されてます。最終章の第6章は震災後のその後、氏が関わる周りの人達の変化が書かれています。不覚にも電車の中で涙がこぼれ落ちてしまいました。 しょぼん
良い仕事をしてますね。
氏の偉業はこれからも日本人の誇りある記録として後世まで読み継がれていくことでしょう。



さて、いつの間にか見かけなくなった「旭化成不動産レジデンス」のCM。



心地よい歌を調べたらわかりました。
「恋のひとこと」something stupid
フランクシナトラが娘とデュエットしてるのが有名らしいですが、オリジナルのCarson&Gaileの方を紹介します。