七月二十四日、スポーツの日(今年だけ)本来であれば、オリンピックが開会される日でしたね・・・・・・
もともと前回の東京オリンピック以前に、「スポーツの日」として10月に設けられていた日が、オリンピックの二年後に「体育の日」として改めて祝日として制定され、今年からまた「スポーツの日」と名称が変わり、2020年のみ、7月24日にオリンピックの開会式が行われるため、7月に移行されたとか。
折角の連休で、きっと楽しみにされていた方は多かっただろうけれども、逆に出歩くことが心配される連休、自粛が求められる連休になってしまうとは・・・・・・。特に東京は、最も危ぶまれるエリアとして捉えられるようになり、複雑ですね。
当初想定していた賑やかな光景とは打って変わって、都内(少なくとも私が住むエリア)はとても静か。
最近は、テレビもニュースと関心のあるテーマの録画した番組しか見ないので、私自身はこの静けさはなかなか良いものがあって、昨日もシトシトと降る雨音に一日耳を傾けていました。
普段ならば、表の騒音で雨音もかき消されるだけに、耳に心地よく響いてくる小雨の音は、昨今の不穏な状況によって乱される精神を整えてくれるものがありました。
一枚目の画像は、上野不忍の池で撮影しました。
今月より、和裁のお稽古が再開され、毎週居住エリアより少し足を伸ばして外出するようになりました。
ちょうど蓮の花 が咲く時期でもあるため、お稽古前に不忍の池に立ち寄ったところ、小雨が降りだし、思いがけず綺麗な写真が撮れ、心が潤いました。
蓮の葉に溜まる雨水、綺麗ですね。葉がしっかり受け止めている様子を見て、昔からカエルが蓮の葉を傘替わりにして描かれるのも、より親近感を覚えるものがありました。
和裁は、上野にある大きな呉服店、鈴乃屋さんでお世話になっています。
先日、ちょうどお稽古前に、貸衣装コーナーで、七五三の下見に、お客様方がいらっしゃいました。おばあちゃま、お母さま、そしておじょうちゃま。
「これは赤が効いていていいわね!」「せっかくだから、華やかなものを!」「可愛いわねぇ~」「似合っているわよぉ~」
と、こちらの気分も明るくしてくれるお声が響いていました。
今年は、卒業式が見送られることになり、鈴乃屋さんもキャンセル対応で、大変な打撃を受けられていました。
でも、このようにハレの日のお衣裳を選びに足を運ばれ賑わっている様子や、フロア担当の方々にも活気が、たった一組でもあることによって、とても大きな気づきの波動を、場を共有した周囲にももたらし、「いいな」と感じました。
その様子をご覧になっていた和裁の先生も、やはり感動されたようで、二人で「やっぱりハレ着には、力があるわねぇぇーーー 」と話しておりました。
【ハレの日とケの日】
「ハレの日」は、解説するまでもなく、誰もが認識していると思います。昔は、通過儀礼や年中行事などの「ハレの日」がもっと、日々の生活の中ではっきりしていて、執り行われていたと思います。
ハレの日に対して、普段の日を「ケの日」といいます。ハレの日のハレは「晴れ」。それに対してケの日のケは「穢」という字があてられます。昔はもっと質素で、普段の日をたんたんと過ごし、そのままだと気がカレル→ケガレルとなり、「ケの日(穢)」となりました。
だからこそ、ハレの日には、晴れ着を着て、晴れ舞台に上がる、そして晴れの日ならではのお料理を食べる(お節料理など)。これが生活にもメリハリをつけるものにもなると。
ハレの日が終わったら、パッとケの日(普段)に戻ることも大切で、だからこそ、日々の生活にもメリハリがつき、よりハレの日が立つことにもなる。
普段、このようなことを話しても、響かないと思うものがあります。それだけ、現代は豊であって、昔に比べて美味しいものが頻度高く食べられ、自分好みの、綺麗なもの素敵なものを身に着けられる機会にも恵まれています。
今年は卒業式や結婚式、その他個人的なお祝事など見送られた方にとっては特に、すっきりしないものが残ったと思います。やはり「ハレの日」ならではのケジメがつけられなかったからといえるでしょう。
今、自粛が求められている私たちは、「ケ」の日が続いています。気持ちがどこか枯れつつあって、ちょっとやさぐれちゃうのも仕方がない。だって、ハレの日がないんだもの。気も穢れちゃうよね。
でも、その穢れた気をせめて元の気(元気)に戻すには、わかりやすくいえば、何か「ハレ」を設けることでもあるので、私はちょっとずつ小さなハレを取り入れていこうと思います。また、日本には穢れを「祓う」ものもあります。先日の夏越しの祓などもその一つ。日々の暮らしの中で、上手に浄化させる習慣を忘れずにいることも大切ですね。
と、ちょっと普段ここで書くことを避けている、専門的な解説が長くなってしまいました。
何かと私が語ること、習慣、やること、写真の撮影の仕方、その対象、語り口調まで笑っちゃうほどパクる(決して真似ではなく、パクる)ある同業者がいるので、なるべく具体的な解説は避けるのですが・・・・・・。きっとここで解説したことも、その人の持論のごとく、どこかで語ることでしょう。
このブログをなめるように見ていることも把握しているので、言っておくと・・・・・あなたね、以前から捉え方全てにおいて繊細さに欠け、やることなすこと大雑把で、正しさが欠落してしまうことが多い。
正しさが欠落すると、似非者になってしまう。だからわかる人には、分かってしまい、あなたの発言・解説に「?」という疑問を抱かせることになり、失敗もしちゃうの。また世間から突き上げられないようにね。
お目汚しの上記文章、ごめんなさいね。でも、感性を公にすることは、そのような卑しさに接することにもなるので、私は恐らく遠くない将来、ブログは綴らなくなるでしょう。
今年二月、毎年後楽園ドームで開催されているテーブルウェア・フェスティバルに出掛けてまいりました。
毎年時間が足りず、年々観賞時間を一時間は増やして出かけるのですが、今年も大変魅力的な展示会でした。
特に、毎年楽しみにしているのが、黒柳徹子さんと、ビーズ刺繡家の田川啓二さんのコラボレーションブース。
例年ですと、「和」のセッティングで、徹子さんのお持物、美しい器や骨董美術品など、ただただその審美眼の素晴らしさに感心し、ため息をつきまくっているのですが、今年はオリンピック開催イヤーとして、コンセプトをガラリと変えていらっしゃいました。
「オリンピック観戦しながら楽しむホームパーティー」
「勝利の一瞬を喜び合い、友人との会話も弾む」そのような様子をイメージされたそうです。
東京と、過去5回の開催地の夜景をイメージしたビーズのドレスがどれも大変華やかで、ゴージャス & パワフル!!
ビーズ刺繡って、気が遠くなるほどのお手間。よくこれだけのドレスを製作されたなと、圧巻でした。
これまでのシックで落ち着いた「和」から一転、ポップでカラフル。アンディ・ウォーホルやリキテンシュタインの現代アートもとてもパンチがあって良かったです。
東京オリンピックをイメージしたドレスは、先日少しご紹介したのですが、なかなかブース全体を披露できませんでした。せっかくの機会ですから、本来、オリンピックが開催される日であった今日、ご紹介させていただきますね。
これも、本来であればハレの装い、ハレの場を想定したもの。やっぱりハレは元気、活気が出るものです。
なによりも、本来出場されるはずだったスポーツ選手の方々にとっては、ハレの舞台でもあったオリンピック。来年は無事にその機会を得られるといいですね。