こんばんは 「ようよう坂町」
今朝の中国新聞に、昨夜広島県は福山市鞆町で、鞆港埋め立て・架
橋計画の撤回方針について住民説明会を開いた。知事が山側トンネル
を軸とした新たなまちづくり案を示し理解を求めた。ただ、架橋推進派住
民の大半は欠席。参加は約120人にとどまったとの記事がありました。
瀬戸内海のほぼ中央に位置する鞆の浦は、古代より潮待ちの港として
知られていました。また港町である鞆には古い町並みが残り、2007年に
は美しい日本の歴史的風土100選に選ばれており、最近では世界遺
産に申請しようとの動きもあります。
江戸時代の港湾施設である「常夜燈」、「雁木」、「波止場」、「焚場」、
「船番所」が全て揃って残っているのは全国でも鞆港のみです。
その鞆は今埋め立て架橋問題に揺れ動いています。道路が狭いため、
交通渋滞などの問題があり、バイパスをつくり、地域活性化をはかるか
歴史的に貴重な環境を保護するかというものです。
このたび県知事は山側トンネル案を表明しました。
美しい鞆港とこのバイパス道路の先が鞆港という架橋予定地です。
その広島県知事がこの7日(土)13:30分~坂町町民センターに来られ、
「湯崎英彦の地域の宝~チャレンジ・トーク」が開催されました。
このチャレンジ・トークは知事が県内市町を訪問し、地域で挑戦している方
々の話を聴きながら、将来にわたって「広島に生まれ、育ち、住み、働いて
よかった」と心から思える坂町、そして広島県実現に向けて一緒に考えよう
というものです。大崎上島町、三原市、安芸高田市に続き、4回目です。
場内には「おしい!広島県」キャンペーンのポスターが満載です。
おしいは、おいしいの一歩手前。自虐的なキャンペーンで話題となっていま
す。カープは最近万年Bクラス。でも今年は違う。おいしい優勝の祝杯を味
わいたいもの。お好み焼きは日本一なのに、なぜか「広島風」
世界遺産の宮島は修学旅行で行ったきり。今大河ドラマの平清盛、未だ
低視聴率はおしい。
広島カキは日本一の生産量なのに、東京では三陸の方が人気がある。
鞆の浦は坂本龍馬などで有名だが、読み方がわからない。
広島レモンは生産量日本一だが、知名度がない。熊野化粧筆は世界の有名
ブランド品として評価されているが、国内ではまだ。
広島県は有名観光場所、特産品などがあるにもかかわらず、今一つといっ
た感じが多い。それが“おしい”ということ。このキャンペーンでもっとPRして
行こうということでしょう。
知事は今までも各市町に出かけ出前県政懇談会を行っていました。
「チャレンジ・トーク」はまず知事の開会あいさつで始まりました。
そして事例発表者の紹介を知事が直接されました。
まずトップバッターは、商工会坂支所長です。前夜会った時、10分も発表
できるかなと心配していました。発表テーマは「坂の賑わい創出」です。
県の所有である「ベイサイドビーチ坂」の活用策として、“リオdeビーチカー
ニバル”を実施した経緯、そして“みなとオアシス”登録による賑わい創出
などについて、熱く語りました。発表後、知事とのトークがあります。
次いで坂町悠々健康ウオーキング大会実行委員で、スポーツ推進委員会
会長(元体育指導委員)が「悠々健康ウオーキングのまち宣言の取り組み」
ということで、今年3月に1千人余りで開催したウオーキング大会を中心に
発表。
ウオーキング大会の様子を紹介する時間が多く、他のウオーキングへの取
り組みへの事例などの紹介がなかったのが物足りませんでしたね。
知事はこのチャレンジ・トークの前、現地訪問ということで、「頭部(ずぶう)み
はらし公園」へウオーキングされたそうです。
次いで、以前坂町海外研修(2年に一度中学生対象、費用の1/3程度
自己負担)に参加した高校3年生(左)が「海外研修を経験して活かせた事
とこれからの自分」と題して、現在アーチェリーでインターハイ出場、高卒後
地元に就職し、貢献したい。一方同じく海外研修参加の女子高2年生は
「インターナショナルな歯科医師を目指して」と題して、英語が好きだったが、
海外ではなかなか通じなかったので、英語を頑張り、海外で歯科医師を目
指し、ボランティア活動などしたい。
女子高生は海外研修の時のスライドを英語で紹介していました。知事は
海外研修で貴重なと意見をしていますね、とのコメントです。
最後は中学3年生(男)と2年生(女)は今年8月に実施する海外研修に参加
予定です。今回は参加希望が55人あり、作文審査の結果21人が決まると
いう、今までにない激しい競争でした。2人は「海外研修に向けて自分の目指
すもの」と題して、3年生の男子はホームステイ受け入れなどで海外に興味を
持った、2年生の女子は、英語が好き、坂町も好き、日米の文化の違い、外
国人とのコミュニケーションをはかっていきたいと、なかなかしっかりした発表
をしました。
最後に知事が感想を述べられましたが、海外研修を通じて、世界を知ること
は大切だし、しっかりした若者が多いので頼もしく、坂町の未来は明るいで
すね。イベントなどを通じて、まちの活性化をはかっている方も大切です。
まちの活性化は行政頼みでなく、町民自らので行っていくことが大切です。
と結ばれました。
土曜日の坂町では、知事はリラックスし、明るいお姿でしたが、昨夜の鞆で
の住民説明会、なかなか重苦しい雰囲気のようで、なかなか大変な職ですね。