地元の伝統を継承する横浜小学校5・6年生の「曳船」小船 | ウオーキングの町 坂町

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瀬戸内の海と山の自然豊かで人情味のある坂町!ネットワークされ、バラエティに富んだウオーキング道を活用し、「ウオーキング日本一のまちを目指して」歩き出します!!『悠々健康ウオーキングのまち』宣言をしました。

こんばんは 「ようよう坂町」


 先週の日曜日の坂八幡神社秋祭りには、わが地区からは260年余り

伝統のある「曳船」という船形をした珍しい神輿が奉納されます。

と同時に横浜小学校5・6年生全員による「曳船」の小船も奉納されます。

この「曳船」の小船は、(財)横浜戸主会が「曳船」の伝統を子どもたち

にも伝えたいと、平成元年10月に小学校に寄贈したもので、実物の

2分の1の大きさです。その年の八幡神社の秋祭りに奉納され、小学校

の運動会にはその翌年(平成2年)から発表しています。

以前森浜地区の屋台の後ろに、子どもたちのたわら神輿が出ていたのに

ヒントを得て、戸主会の役員さんたちが協力し、地元の木型製作所さんが

製作しました。

祭り当日は、横浜小学校に集合し、事前に練習をし、横浜西の出船場所

へと移動してきます。今年は昨年より人数が15人増え、81人です。

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この「曳船」小船は毎年運動会で発表していますが、今年5月に行われた

運動会では、午後の部として登場しました。5・6年の全児童による演

です。6年生は、昨年のフラワーフェスティバルと秋祭りで経験しています

が、新5年生にとっては初めての「曳船」になります。地域の方の指導で

練習に励みました。

グラウンドを一周し、皆さんに見ていただきます。ホラ貝が先導して行

ます。4組に分かれ、途中で交代します。
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地域の方が音頭に駆け付けてくださいました。太鼓は子どもたちがた

きます。
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そして本部席の前に戻り、校長先生の前で表敬の演技です。それが終了

すると、いよいよ荒波に向かって進んでいきます。

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荒波が前から振りかかってきました。船首をあげ、波を乗り越えていきます。
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荒波の頂上です。高々と船が上がります。
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そして後ろから波に押されて、船尾をあげ早くつき進んでいきます。この

動作を3回ほど行います。その勇壮な姿に場内からは思わず拍手がわ

きます。感動のシーンです。
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出船式が終了した12時10分過ぎ、いよいよ出船です。音頭の皆さんに

よる出船音頭「きしやき音頭」で、担ぎ始めます。その後大船が出ていき

ます。
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出船風景をお見送りに来た皆さんに見ていただこうと、荒波の中を突き

進む勇壮な「曳船」を表現して、もんでいきます。
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大小の「曳船」が一堂に見られるのは、この出船の時だけです。
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坂八幡神社までは遠いので、道中は台車に載せていきますが、いよいよ

八幡神社に到着すると、また担いで行きます。大船がまず神社境内に到着

するど、続いて小船が石段を上がって行きます。安全のためにロープを結び

目録を交わした森花地区の皆さんにサポートしてもらいます。石段を上るの

は、肩に重さがかかるのでしょうか。皆さん厳しい表情をしています。
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やっと境内に到着です。大船は一旦休憩しますが、小船はそのまま進んで

行きます。
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そして船首を拝殿に突っ込み奉納し、神主さんのお祓いを受けます。その

間船尾を左右へと振ります。
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お払いが済むと、今度は隣にある新宮社へと奉納です。
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それが済むと、境内で問出行きます。荒波に向かう時は、船首を上げ、

乗り越えていきます。波の一番上に来ますと、高々と船をあげていきます。
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そして波を受けて、船首を下げ、前へと進んでいきます。
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石段を上がり、休みもなく一気に奉納、そして荒海での航海状況を演じて

いくと、途中で交代するとはいえ、疲れもピークです。激しいもみの後は

体制を再び整えて、石段を下っていきます。
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ホラ貝を先頭に下っていきます。

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大船は太鼓を船に積んでいますが、小船は小さいので、石段の途中で子

どもたちがたたいています。疲れている上に、石段を下るので、船が落ち

ないように、緊張が走り、大人の船頭さんたちが見守り、時にはサポート

していきます。
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もちろん、森浜地区の皆さんのロープによって支えられてもいます。

後に交代要員が続いていきます。
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無事奉納が終わったら、神社下の御手洗というところで、一旦休憩して、

大船の奉納を見守ります。大船の奉納が終わり、無事御手洗に到着する

と、一緒に横浜港へと帰船して行きます。その「曳船」の後を森浜地区の

屋台が続きます。今度は屋台のロープを横浜地区の皆さんが引っ張りま

す。最近では小船の子どもたちに引っ張ってもらい、お互いが協力する

ことを学んでいます。
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横浜小学校へは午後4時前に無事到着し、曳船実行委員長さんの「無事

奉納ありがとう、ご苦労さん」との挨拶で解散式を行いました。

こうして「曳船」小船の奉納は無事終了しました。

この小船ができて23年ですから、最初の子どもたちは34~35歳。もう

立派な大人です。この小船を体験した子どもたちが、最近では大船の担ぎ

手となっています。子どもたちに横浜地区の伝統を伝えて行きたいとの先

輩の皆さんの想いが現実になってきており、嬉しい限りで、伝統文化の継

承がうまくいっているようです。

もちろん、こうした背景には、代々の校長先生、教頭先生や先生方、そし

て保護者の皆さんのご理解とご協力があったから、続いてこられたこと。

ありがとうございます。皆さん。またこの子どもたちが、10年後に大船の

担ぎ手として帰ってくれることを願っています。