こんばんは 「ようよう坂町」
私の住んでいる坂町横浜地区に
250年余り前から伝わる伝統文化で
ある「曳船」の保存庫が老朽化して
いましたので、このたび修復工事を
行い、やっと完成しました。
「曳船」や保存庫は、財団法人横浜
漁業で栄えた横浜地区の有志の人
が、昭和7年に設立した財団で県下
でも古い財団です。横浜小学校用地
をはじめ、横浜公園、宝海寺、住吉
神社、恵比須神社、共同墓地など
や駐車場などの土地を所有して
いるという地域の誇れる財団です。
「曳船」は、1749年の起源で、秋の
八幡神社の秋祭りに奉納されます。
ゴールデンウィークに開催される
広島フラワーフェスティバルに過去
3回も出場しています。
工事中は、横浜小学校に隣接して
いる恵比須神社に臨時に保管して
いました。
不自由な思いをさせた「曳船」でした。
今日やっと新居に向けての移動です。
ここからは約1キロメートルの道のり
は、台車に載せて移動しました。
新しい保存庫に収納された「曳船」
毎年10月の第二日曜日(今年は
10月12日になります)に行われる
町内の八幡神社(1260年鎮座)の
秋例大祭では、町内7地区からそれ
ぞれ違った寄進ものが奉納されます。
わが横浜地区からは、漁業や海運
の町として栄えた歴史の上に建造
された「曳船」が奉納されます。
1749年頃が起源ということですから、
250年余りの歴史があります。
出船式を行い、出船音頭で、横浜
地区を親子船が出港していきます。
親船は50人、小船は小学生5~6
年生26人でかつぎます。
それから道中は、道中音頭による
曳船の荒海や静かな海の航行ぶり
を披露しながら、神社に到着です。
神社の境内に戦勝報告をします。
ここらあたりがクライマックスです。
静かな海を行く時は、正に優美な
姿、荒海を行く時は、前後、上下に
大きく揺れる様を再現します。
戦勝報告も終わり、神社の石段を
おり、帰路に着きます。
伝統文化を守るというのは、かなり
の資金が必要になります。当地区
では、財団法人という組織をいち早く
立ち上げ、土地の有効活用による
資金の確保に努めていますが、
先人の先見の明には感謝せざるを
得ません。
私達の代から次世代にどう伝えてい
くか大きな課題を背負ってもいます。