4週間にわたるオンライン日本映画祭が終了したあと、邦画以外の映画をみたくなって、久しぶりにSBSオンデマンドの映画をチェック。
SBSとはオーストラリアの多文化・多言語放送局(Special Broadcasting Service)で、その「オンデマンド」は配信で見逃したニュースや映画などをみられるサービス。
配信がない時代は放送時間があわないし、わざわざ録画もしなかったけれど、今はこれで日本の夜7時のNHKニュースを時々みています。
一般の日本の人がテレビでみている報道を知ることも大切だと思うから。
そのSBSオンデマンドで10日ほど前、なんとなく選んでみたのはこの映画。
「オートクチュール」(2021)
フランスのラグジュアリーブランド「ディオール」のアトリエを舞台に、世代も境遇も異なる2人の女性の人生が交差する様子を描いたヒューマンドラマ。ディオールのオートクチュール部門でアトリエ責任者を務める孤高のお針子エステルは、次のコレクションを最後に引退することを決めていた。準備に追われていたある朝、エステルは地下鉄で若い女性にハンドバッグをひったくられる。その犯人ジャドの滑らかに動く指にドレスを縫い上げる才能を直感したエステルは、彼女を警察へ突き出す代わりに見習いとしてアトリエに迎え入れる。反発しあいながらも、時には母娘のように、そして親友のように、美を生み出す繊細な技術をジャドに授けていくエステルだったが……。「たかが世界の終わり」のナタリー・バイがエステル、「パピチャ 未来へのランウェイ」のリナ・クードリがジャドを演じた。ディオール専属クチュリエール監修のもと、ディオール・ヘリテージに保管されていた幻のドレスや貴重なスケッチ画などが登場。(映画,com)
感想
思ってたのとはちょっと違った。
ファッション大好きだから、ドレス関連の映画は好んでみてる。
シャネル、サンローラン、ディオール、、。
これはディオールのお針子さんの話だから、去年みた「ミセス・ハリス、パリへ行く」を思い出しながらこの作品を選んだけど、フランス製作のフランス語のフランス人の映画は全然違う。
ジャンルはコメディ・ドラマ映画だったけど、社会派だよね。
私はフランス語の映画を英語字幕でみているので、日本で日本語字幕で見る場合ともしかしたら印象が違うのかもしれないのだけど、きつい口調や罵り合いにかなりひいた、、。
スケッチ画はたしかにオーセンティックなディオールのアーカイブからですが、ドレスはそれほどたくさんでてこないし、勝手に期待したような美しいドレスにうっとりさせてもらえる映画ではありませんでした。
ジャドの手をみて、あなたはこの仕事に才能がある、と見抜くエステルだけど、それもあまり信憑性があるエピソードがなかったと思う。
描きたい内容は理解できるので、もう少し脚本を書き込んでくれていたらよかったなぁ。
監督・脚本のシルヴィー・オハヨンはユダヤ系チュニジア人で、主人公と同じように、パリ郊外の大規模団地で幼少期を過ごしたそう。
彼女は離婚経験者で、長女に反抗されたけれど、再婚後の義理の娘とは理解し合える関係になった、というので、自分を投影した作品だったのですね。
ひとつ良かったのは、ジャドを演じたリナ・クードリさんを知ったこと。
現在31歳、、三年前の映画だとしても年齢よりずっと若くみえる〜。
誰かにすっごく似ていると思うのですが、、イザベル・アジャーニの若い頃?アナ・デ・アルマスもちょっと入ってる?
とにかく美少女には間違いないです。
彼女をみるためだけに、私にとって地雷なウェス・アンダーソン監督の「フレンチ・ディスパッチ」をみてもいいかと思うほど(笑)
本作は私的には星三つから三つ半くらいといたします。