2005年にアデレードで劇場鑑賞したMemoirs of a Geisha(邦題はSAYURI)がオンライン配信されているのをみつけ、懐かしくなって昨年の12月23日に再び鑑賞しました。21年ぶりの鑑賞です。
SAYURI(2005)
『SAYURI』(サユリ、Memoirs of a Geisha)は、2005年のアメリカ映画。1997年にアメリカ合衆国で出版されたアメリカ人作家のアーサー・ゴールデンによる小説『さゆり』を原作とした作品である。
監督はロブ・マーシャル、主演はチャン・ツィイー。第二次世界大戦前後にかけて京都で活躍した芸者の話である。第78回アカデミー賞で6部門ノミネートされ、撮影賞・美術賞・衣裳デザイン賞の3部門で受賞した。(この年の最多受賞タイ)。
Wikipediaより
感想
当時、日本の芸者の物語が、スピルバーグ製作、「シカゴ」のロブ・マーシャル監督によって、ハリウッドのメジャー映画になると知った時、海外で働いている私には「快挙!」のように感じられました。
あの頃にこの作品をみた映画館はもうありませんが、外観やロビーの様子は今でもはっきりと覚えています。
調べてみると当時の写真がネットに残っていて、懐かしさが一気によみがえりました。
アカデミーシネマシティ。2007年に取り壊され、今はホテルとサービスアパートメントになっています。
そういえば昨年「国宝」を見た時、日本人の友達と偶然再会したことは書きましたが、実は21年前、この時映画を見た時も、同じ友人と劇場でばったりあっていました。まるでデジャブのようです。
もっとも彼女はこの作品にはかなり批判的でした。
彼女のその気持ちは、わかります。
主役のさゆりを演じるのは日本人じゃなくて、チャン・ツィイー。
衣装はアカデミー賞受賞しているものの、どこか洋風のアレンジ。
そして物語の序盤こそ日本語ですが、途中からは英語で進んでいきます。
今回改めて観てみて、そうした違和感はたしかに感じられました。
ただ、当時の私はそれをある程度受け入れていたのだと思います。言語を英語に移行することで、観客に「そういう作品なのだ」と理解してもらおうとする工夫も感じていましたし、当時のハリウッドにおいて英語でなければメジャー作品として成立しにくかった事情もあったはずです。
また、ロブ・マーシャル監督はもともとミュージカル作品で知られる人です。衣装や美術のスタイルも、文化的な正確さより、映画としての表現や美しさを優先した結果だったのかもしれません。
そして、渡辺謙、役所広司、桃井かおり、工藤夕貴といった日本の俳優たちが主要な役で出演していたことは、当時の私にとって大きな安心でもありました。
文化的な違和感や簡略化に対して、日本では批判的な意見も多かったと思います。それでも、あの頃の私は、こうした形でも日本を題材にした物語が世界的な映画として制作されたこと自体を素直に嬉しく感じていました。
それは、異国で仕事をしながら生活している「当時の自分の視点」だったのだと思います。
もともとチャン・ツィイーが好きだったこと、そして英語で原作を読んでいたこともあり、この作品を「英語というフィルターを通した創作世界」として受け入れ、楽しむことができていたのでしょう。
改めて観た今は、当時とは違う見方もできるようになりました。それでも、この作品が自分の記憶や人生の一部と結びついていることに変わりはありません。
渡辺謙さんは、近年こちらで見る日本関連の作品に多く出演している印象があります。
その存在感を感じる一方で、これからの世代の俳優たちにも、同じように世界で活躍してほしいと思いました。
星評価は、ストーリーが好きなので四つです。

