オーストラリアのAmazon Prime Videoに11月から配信されていた「スパイダーマン : アクロス・ザ・スパイダーバース」を鑑賞。
アカデミーのアニメーション長編アニメーション賞にノミネート。
アニメーション作品を対象としたアニー賞ではすでに作品賞を含む七冠を受賞しています。
「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダ・バース」(2023)
ピーター・パーカーの遺志を継いだ少年マイルス・モラレスを主人公に新たなスパイダーマンの誕生を描き、アカデミー長編アニメーション賞を受賞した2018年製作のアニメーション映画「スパイダーマン スパイダーバース」の続編。
マルチバースを自由に移動できるようになった世界。マイルスは久々に姿を現したグウェンに導かれ、あるユニバースを訪れる。そこにはスパイダーマン2099ことミゲル・オハラやピーター・B・パーカーら、さまざまなユニバースから選ばれたスパイダーマンたちが集結していた。愛する人と世界を同時に救うことができないというスパイダーマンの哀しき運命を突きつけられるマイルスだったが、それでも両方を守り抜くことを誓う。しかし運命を変えようとする彼の前に無数のスパイダーマンが立ちはだかり、スパイダーマン同士の戦いが幕を開ける。(映画.com)
感想
アカデミー賞ノミネート作品を事前情報なしでいきなり見てみる、という試みをやっていまして、その一環でオーストラリアのAmazonプライムでみつけた本作を鑑賞。
今年の長編アニメ賞は宮崎駿の「君たちはどう生きるか」にかなりチャンスがあると思うのでその対抗馬としての本作をみてみようかな、と。
「君たちはどう生きるか」はかなり宮崎監督の私小説的映画で、いろいろ掘り下げないと一見さんにはわかりにくいと思うのですが、それでも多様性のムーブメントが追い風になって今年はいけるかも、と期待しています。
さて見始めたら、このキャラクターに見覚えがある、、でも全然、話の意味がわからない。
それでも我慢してみていたのは、グラフィックがすごいアートしてて、基本はコミックだけど、考えられるあらゆる色調やタッチの映像表現が目まぐるしい勢いで現れて、しまいに実写映像まである。
どうやったらあんな風な動きや構図ができるのだろう、、なんてクリエイティブ!
「君たちはどう生きるか」を見た時は、CGの丸っこいどれも同じようなアニメはもう嫌、やっぱりアニメはこだわりの手描きが一番、と確信したつもりだったのですが、この映画をみたら、うわぁ、これが最先端なんだ、CGアニメってもうこんなとこまでいってしまったんだ、って衝撃をうけました。
そのうちたくさんあるスパイダーマンのコミックからインドのスパイダーマンがでてきたり、オスカー・アイザックやジェイソン・シュワルツマンが主要キャラクターの声をあててたり、本当にありとあらゆるスパイダーマンがウヨウヨ出てくる頃には本当に面白くなりました。
それで思い出したのが、あ〜、これって続編だったんだ、って。(遅い!)
一作目は四年前にみてました。(汗)
この時、私はウェス・アンダーソンの「犬が島」を応援していたのに、これがアカデミー賞をとってショックだったんだわ。う〜、嫌な予感が。
そしてどうしても気になるので、やはりプライムビデオにあった一作目(117分)をみて、もう一度この二作目をみたら、話がつながった〜。
映像がすごいだけじゃなくて、ストーリーもよかったです。
続編をみるには前作の再鑑賞はマスト!だったのですね。
でも私もがんばりましたよ。
この二作目は140分もあるんですもの。(それを二回みた!)
一作目をみていたら、意味がわからないことはまったくないのですが、それでもはじめの話の導入部分はもう少しカットしてもよかったと思います。
ちょっと疲れちゃう。
そしてなんとこの話は三部作で、来年、最後の「ビヨンド・ザ・スパイダーバース」が公開されるそう。
真ん中にあたる二作目って話が完結しないぶん、話を引き延ばし気味になることってあるよね。
というわけで、この作品は一作目から通しでみて、面白さがわかったので、最終的に星四つ進呈です。
多次元スパイダーマンの集まり、「スパイダー・ソサエティ」がでてくるところまで早送りしてもう一度みるかも。
あまりにもいろんなスパイダーマンが出てくるので消化できない(笑)
いやぁ、マーベル映画もこの手のアニメも卒業したつもりだったのですが、最後を見届けるために来年もみます。
楽しみにできる作品があるっていいことですよね。