母上、父上殿
特に新人の場合、デビュー前後はラジオ出演や雑誌の取材なので忙しい日々を送ります。
新人なので、どこへ行っても、だいたい話の内容は同じ。質問される内容がワンパターンなのです。
『デビューのきっかけは?』
『年齢は? 本名は?』
『好きな男性のタイプは?』
『いつごろから曲を作り始めたのですか?』
etc・・・・・・。
そして必ず聞かれるのが『歌手になるにあたって、家族の人は、何かいいましたか?』
六人家族で、全員B型。そのせいかどうかは、わからなけれど、あまりお互いの行動については、口を出さないのです。といっても、まったく無関心というわけではないけれど。
高二の夏、オーディションに合格して神部さんが家へいらした時も、母は放任主義まる出しの考え方でしゃべっておりました。
『この子がやりたいということをさせてあげたいですからねェ。私たちが、こうしなさいというのではなく。一度きりの人生ですから。ただし、それで失敗した時は自分で責任を取ってもらわないと・・・・・・自分が選んだ道だもの・・・・・・』
こういう時、母は、弁舌流暢に語る。父はというと、ソファでタバコをくわえ、ニコニコしながら『どうも、どうも』を連発している。なんとも対照的な夫婦だ。
実際、私両親から賛成とも、反対ともいわれた記憶がない。ただ黙って、遠くからこのオテンバむすめの将来を見守っている、父と母。
顔を合わせれば照れくさくって、とてもいえないけれど、いつも感謝しています。
ーーーどうも、ありがとう。
オマケ


