憧れの先輩は女の人
東京文化中学へ入学。
セーラー服の青春が始まったのであります。
軟式テニス部に所属した私は、赤いラケット片手に練習に励みました。というのも、先輩にとてもステキな人がいて、少しでも相手にしてもらえるよう、必死だったのです。ステキな先輩といっても、この学校は男子禁制。女の人に憧れていたのでした。
そのころ、自分の好きな先輩と交換日記をするのが流行(はや)っていて、私もその一人でした。そして、何人の下級生と交換日記をしているかで、その先輩の人気度を計ることができたのです。そこには、男女共学に通っている人には不可解な、女子校特有の、ベールに包まれた世界が存在していたのであります。
先輩といえば、二つ上級に、今をときめく女優の熊谷真実先輩がいました。演劇部の部長をしていた彼女は、校内でも特に目立つ人でした。そして、同じ学年には、先輩の妹である、熊谷美由紀さんがいました。積極的な考えを持つ二人は、学校でも名物姉妹として有名でした。
オマケ




