破棄された詩のための注釈07 | 詩はどこにあるか

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破棄された詩のための注釈07
             谷内修三2020年08月05日

 「何も叫んでいないのに、もう叫び声が聞こえる」と書きたかったが、ナイフは感情を持っているかのように、突然、動かなくなった。窓ガラスが姿を映すのを嫌って、カーテンはいつもしまっている。
 わかるものか。まばたき。うずく。三つのことばには*がつけられているが、注釈は残されていない。
 「話さないこととと意思を持たぬことはまったく別物」は、「許さないことと意思を持たぬことはまったく別物」と読むこともできた。

 「聞こえないはずなのに、まだ聞こえる」だったかもしれない。