破棄された詩のための注釈03 | 詩はどこにあるか

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破棄された詩のための注釈03

 「雨が、恋人がなかにいるのを見つけたときのように、窓を叩いた」ということばと、「額にはりついた濡れた髪」という剽窃されたことばを知っていることを示すために、男は額にはりついた髪を指でなで上げた。
 それから二人は近くのホテルへ駆け込んだ。
 ひとりが先に声を上げる、ひとりがそれをおしとどめ、追い越す。「作品と批評との、理想の関係のように。」