嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(54) | 詩はどこにあるか

詩はどこにあるか

詩の感想・批評や映画の感想、美術の感想、政治問題などを思いつくままに書いています。

* (背中は無言だ)

腕は動いていても自分から離れられない
背なかは毎日が背なかである

 「腕」も毎日が腕だろう。また、「背なか」も自分から離れられないという点は同じだろう。
 そうすると、「背なか」の意味は「動かない」ということ力点があるのか。
 しかし、この動かないは微妙だ。腕のようにはっきりと目に見える動きはなくても、やはり動いてはいる。
 無意識のようなものだ。背中は見えないから、無意識になってしまうのかもしれない。








*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
定価の下の「注文して製本する」のボタンを押すと購入の手続きが始まります。
私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)