哀しさが二重になり 誕生祝いの銀のスプーンを落としてしまった
それに灰をかけよう
心の奥には隠している哀しみがある。隠していたものに出会ってしまった。
「誕生祝い」は嵯峨の誕生祝いではなく、嵯峨が贈った誕生祝いだろう。
だから「哀しみ」はほんとうは「よろこび」だったかもしれない。哀しくて、こころの奥に隠してある「よろこび」のところまで行ったら、そこに「よろこび」があったために、いまの哀しみをもう一度確かめることになってしまった。
詩は、読むたびに表情を変える。
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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
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