嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(44) | 詩はどこにあるか

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* (ぼくにとっての美は)

あるときは足早に去っていくが
夜はぼくの傍らにきて眠る

 このとき、「ぼく」は起きているのか。眠っているのか。眠っているのだろう。
 そうすると、「ぼく」と「美」の区別はないことになる。
 「無意識のぼく」が「美」である。
 嵯峨が何歳のときに書いた詩なのかわからないが、ここには詩人の特権としてのナルシズムがある。



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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
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