嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(25) | 詩はどこにあるか

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言葉

そのことは誰にもしゃべらなかった
言葉とは人間からそんなにも遠いのだろう

 「人間」はだれを指しているのだろうか。
 「相手」だろうか。「自分」だろうか。
 相手にはとどかないとわかっているから、ことばを発しないのか。そしてその相手は、すべての人間なのか。

 むしろ、自分自身にとって遠い。遠くて、自分にもはっきり聞こえない。だから相手に伝えることなどできない。ことばにならない「気持ち」だけがある。





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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
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