嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(8) | 詩はどこにあるか

詩はどこにあるか

詩の感想・批評や映画の感想、美術の感想、政治問題などを思いつくままに書いています。


にげる神

一瞬 わたしと遠い祖先がつひに交叉する
宇宙ははてもない真実だ

 「宇宙(空間)」で「わたし」と「遠い祖先」が出会う、ということだろうか。「遠い祖先」とは「神」のことだろうか。「宇宙」とは「天」のことだろうか。
 私は、「わたし」と「遠い祖先」が出会う「場」を「いま/ここ」と読み直したい。
 そのとき「宇宙」は「天」ではなく、この「地上」になる。「宇宙」が「地上」におりてくる、と読みたい。



*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
定価の下の「注文して製本する」のボタンを押すと購入の手続きが始まります。
私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)