沈める寺
ぞんざいな言葉のくりかえしと
すぎさる月日が
ぼくの骨を削つている
「ぞんざいな言葉」と「すぎさる月日」はおなじものである。
そう踏まえた上で思うのだが、この「ぞんざい」を私自身のことばで言い直せば何になるだろうか。
「虚偽」になるだろうか。それも考えた上での虚偽、つまり「虚構」のためのことばではなく、「真実ではない」と知っていながら、そこにあることばに頼ってしまうときの、その「虚偽」。「うすっぺらな嘘」。
しかし、それはほんとうは「すぎさる」ということはない。「肉体」のなかにたまり続ける。あるいは「沈み」つづける。それが「骨を削る」ということ。
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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
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