薔薇の花から過去を思い出している。「薔薇」を思い出しているのか。あるいは、そのときの自分を思い出しているのか。しかし、「走りながら」を思い出しているか、「見た」を思い出しているのか、区別することは難しい。
思い出すということは誰もがするが、何を思い出しているのか、それを特定することは難しい。
なぜか。
やすらかな小径が その横を通つていたのだろう
想像が含まれるからである。そして、ほんとうに思い出したいのは、その「想像」ということもある。欲望、本能は、事実を勝手に動かしてしまう。真実を求めるのだ。
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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
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