嵯峨信之『OB抒情歌』(1988)(59) | 詩はどこにあるか

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* (指で輪をつくると)

梅雨晴れの青空がその円のなかを通りぬけていつた

 これは不思議なイメージだ。指でつくる輪は青空よりも小さい。その小さな円のなかを巨大な青空が通り抜ける。空ではなく「青」が通り抜けたのかも。

その夜は果樹園のような星空だった

 円を通り抜けた青が、その無数のその小さな「穴」が星になって光っている。そんなふうに読んでみる。



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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
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