* (川が花のように開いて)
冒頭の一行は美しい。けれど、それにつづくことばは、どう読んでいいかわからない。脈絡なく、しかし前の行の一部だけを尻取りのようにしてひきついでイメージを展開しているのだろうか。
白い牝鶏のまるいお尻だけがきゆつと縮んでいる
鳥が飛んでいる
折れた釘のように
「開く」は「きゆつと縮む」、「牝鶏」は「鳥」とつながる。新しい「鳥」は「折れる」と結びつくとき折り鶴になるかもしれない。しかし、「釘」は「鉄」にかわり、こうつづく。
鉄の直線路が遠くまで走つている
*
詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
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