ふたたび「あなた」にもどって、詩はつづく。
夕顔の花のような匂いがする
この一行は不思議である。「夕顔の花のような」は「匂い」を修飾している。そして「夕顔の花のような」というのは、そのまま「比喩」でもある。
だが。
それは「余白」の「比喩」なのか。
「余白」の「比喩」は「匂い」ではないのか。
ことばが動いている。「意味」の「固定化」を拒否している。そして、こんなふうに展開する。
昨日も 今日も
晴れた日も 雨の日も
*
詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
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