読売新聞の記事に「わくわく」 | 詩はどこにあるか

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読売新聞の記事に「わくわく」
             自民党憲法改正草案を読む/番外275(情報の読み方)

 読売新聞2019年07月02日朝刊(西部版・14版)の一面。

参院選あす公示/370人立候補予定/21日投開票

 という見出し。なんでもない「予定ニュース」。読まなくてもいい記事(でも、書いておかないといけない記事)なのだが、読んだ瞬間、私はびっくりした。
 こう書いてある。

 第25回参院選は4日、公示される。年金を含む社会保障制度のあり方が最大の争点となる見通しで、自民、公明の両与党は過半数確保による「政治の安定」も訴える。

 「老後2000万円」問題が表に出てきてから、国民の多くの関心が「年金」に向いている。だから「年金を含む社会保障制度のあり方が最大の争点となる見通し」というのは常識的な見方といえるのだが、私は読売新聞がこういう書き方をするとは思っていなかった。
 安倍は「憲法改正の議論をする党を選ぶのか、しない党を選ぶのか」というようなことを「争点」として掲げていたはずである。それを追認していない。
 記事の最後で、こう補足している。(書き直している。丸数字は私がつけた)

 争点は
①社会保障制度のほか、
②首相の経済政策「アベノミクス」の是非や
③消費増税
④北朝鮮への対応を含む外交・安全保障政策などが見込まれる。
⑤自民党は憲法改正の議論を前進させるか否かを問いたい考えだ。

 安倍のいちばんの狙いが最後に付け足されている。
 ここからわかることは、読売新聞は、今度の参院選で自民党が議席を減らすと予測しているということだ。
 議席を減らせば「敗北」なのだけれど、「自民、公明の両与党」が「過半数確保」すれば「政治の安定」を国民が選択したという論理が成り立つ。つまり安倍は「負けなかった」という主張ができる。そう読んで、「予防線(?)」をはっているのだ。「安倍は負けなかった」と言うための「記事」なのだ。
 逆に言えば、野党が「老後2000万円」と叫び続ければ、自民党は議席を減らすということになる。②の「アベノミクス」なんて、もう、安倍も言わないだろう「道半ば」は賞味期限が完全にきれている。③の消費増税は①に直結する。簡単に言えば「老後2000万円」は「老後2040万円」になる。
 選挙なので、実際どう動くかなど、シロウト読者にはわからないが、読売新聞が、「憲法改正」ではなく「社会保障(年金問題)」次第で結果が変わると予測していることだけは間違いない。きっと自民党内部で、あわただしい動きがあるのだろう。それを反映している記事だと思う。

 枝野がどれだけ「社会の動き(国民の関心)」を把握できているかわからないけれど、山本太郎は明確につかみきっている。新党が何人候補を擁立できるかわからないが、今回の選挙の「目玉」だね。
 ということで、きょうの読売新聞の記事には、ちょっとわくわくした。




#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位 
 


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