嵯峨信之『土地の名-人間の名』(1986)(35) | 詩はどこにあるか

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* (円の中は)

円の中は
隅々まで明るい

 円はどれくらいの大きさだろうか。円を見つめるとき、嵯峨はどこにいるのだろうか。円の外側か、円の内側か。
 円の大きさは自在に変化する。
 明るいと感じたところまでが円なのだろう。円い明かりが円の中に降り注いでいる。「明るい」は形容詞だが、「明るくする、明るくなる」という動詞として感じられる。

 この詩には、あと一行あるのだが、それを省略して、私は「誤読」する。







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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
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