千人のオフィーリア(メモ24) | 詩はどこにあるか

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千人のオフィーリア(メモ24)

「こと。ば。の甘い苦痛。すみれの、ことば。花(ことば)。と。カーブのかげり。つたう。した。グラスが。たり。たとえば、雨の日。甘い舌。したた、るるるる。ひみつの、み、つ。み。の。罪の蜜。ことば。」
手紙の、穴。雨が開けた穴。雨に滲む文字。

雨って「比喩」なんだけれど。

「わかっている。
おんなの気持ちはみんな同じだ。弱いもの、それがおんなだ。
気持ちは書く必要がない。
気持ち以外のこと、気持ち以上のことを知りたい。」
どういう意味だろう? 
手紙の中の、このひとは誰?
「髭を剃るとき、ガラスの扉のマグネットが結合する硬い音を聞いた。」

いまでは鏡に映った顔をのぞきみるように感じてしまうオフィーリア。
のぞきみられているようにも。




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詩集「改行」(2016年09月25日発行)、残部僅少。
1000円(送料込み/料金後払い)。
yachisyuso@gmail.com
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