千人のオフィーリア(メモ7) | 詩はどこにあるか

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千人のオフィーリア(メモ7)



階段を降りていく禿げ頭を見ていた
階段を上がって来る禿げ頭を見ていた

純粋だったのはどっちのオフィーリア?
禿げ頭と罵った方?

禿げ頭から何を思い出すかによるわね。
眼鏡の縁が上から見えたわ。耳のゆがみも。

私は頽廃の頽という字を思い出しちゃうの。
それから倦怠の怠の音も。

えっ、
それって何?

階段の禿げ頭には聞こえている
ふたりのオフィーリア声が。