「詩は全部を、全部のことばを理解する必要はない。
--ことばは、これから語ることを頭のなかで反芻してみた。
「どこか気に入ったところがあったら、そこをしっかりつかむ。
(つかみどころを押さえる--と言いなおした方がいいかな?
「そして何度もくりかえしておぼえる。
ここぞというときに
いまひらめいた!という具合に言ってみせればいい。
(流暢でなければ、借り物だとばれてしまうぞ。
「頭のなかに浮かんだことを、
本に書いてあるみたいにことばにできれば楽しいが
そんなことは誰にもできない。
これは知っている、と百回にいっぺんくらい言うのがコツだ。
(世の中のことが全部わかる人間はどこにもいない。
--ことばは、あ、これでは種明かしになってしまうぞ、と思う。
「これは、きのう読んだ本に書いてあったことです。
(言ってしまった方が、自分で考えたことに聞こえるかもしれない。
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