彼、 | 詩はどこにあるか

詩はどこにあるか

詩の感想・批評や映画の感想、美術の感想、政治問題などを思いつくままに書いています。

彼、

彼はいつも二本の鉛筆を同時につかう。
濃くやわらかい鉛筆と薄く硬い鉛筆を重ねてスケッチする。
曲線を描くとはみ出していく輪郭と隠れる影が交錯する。
顔にひそんでいた欲望は、ある瞬間ははじき出され、別の瞬間はおびえる。
唇は甘い舌のように乱れ、拒絶をなめるように誘う。
眼は他人のような嘘とあからさまな真実を受け入れている。
それは自画像なのか、恋人の肖像なのか。

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